内容説明
投資家集団「誠備」を率いて株式市場を席巻し、“兜町の風雲児”と呼ばれた伝説の相場師、加藤〓。誠備は全国に4000人の会員を擁し、最盛期には1000億円を優に超える資金を動かした。その人脈・金脈は、政治家から高級官僚、大物右翼、暴力団組長にまで張り巡らされ、昭和・平成の事件史に爪痕を深く刻んだ。謎多き加藤の仕手戦と波乱の生涯を追う。
目次
序章 伝説の相場師
第一章 死と紙一重の体験
第二章 仕手筋になった歩合制証券マン
第三章 誠備の誕生と“黒幕”笹川良一
第四章 株の教祖降臨
第五章 K銘柄に群がった政治家
第六章 検察の敗北と奇跡の復活
第七章 バブル最後の仕手戦
終章 相場師の本懐
著者等紹介
西〓伸彦[ニシザキノブヒコ]
1970年岡山県生まれ。立命館大学卒業後、『週刊ポスト』記者を経て、2006年から『週刊文春』記者となり、2020年11月からフリー。経済事件をはじめ、幅広い分野で取材・執筆を行なっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
投資家集団「誠備」を率いて株式市場を席巻し、“兜町の風雲児”と呼ばれた伝説の相場師、加藤〓(あきら)の評伝。かつて誠備は全国に4000人もの会員を擁し、最盛期には1000億円を優に超える資金を動かした。その人脈・金脈は、福田赳夫や中曽根康弘、小泉純一郎などの大物政治家から高級官僚、笹川良一、豊田一夫といった戦後大物右翼、最強の経済ヤクザ・石井進稲川会二代目を筆頭とする暴力団組長にまで張り巡らされ、昭和・平成の事件史に爪痕を深く刻んだ。
入手したダンボール箱数百箱の遺品・記録メモを基に、死ぬか生きるかの凄まじい仕手戦の舞台裏、株マネーと昭和・平成事件史を巡る地下水脈、天才的な相場術が精緻に明かされる。四大証券、証券取引所、そして検察当局とも真っ向から対峙し、相場の裏街道を生き急いだ、謎多き相場師の仕手戦と波乱の生涯を追う。『週刊文春』の大型連載「加藤〓“仕手の本尊”と呼ばれた男」に大幅加筆(3倍超)。心震える人物ノンフィクション! 20年にわたる追跡取材の集大成!