内容説明
本書は、社会インフラとなったインターネットを動かす技術群「TCP/IP」にスポットを当て、長く役立つ基本を主軸に、先端の開発/研究動向の観点を盛り込んだ入門書です。本書では「プロトコルスタックの基礎」を理論×実践のアプローチで丁寧に解説し、とくに、Wi‐Fiやセルラーネットワークをはじめ無線通信による通信量の爆発的増加、TCP/UDP/QUICのトランスポート層におけるスピードと信頼性のトレードオフ、HTTP/3やWebTransport、IoTなど進化する上位レイヤー関連プロトコルといった「インターネットの今」を支える技術ポイントを押さえた点が特徴です。既存仕様に生じる限界の顕在化とそれらを解決する新たなテクノロジーの開発とが絶え間なく続いていく、そんなネットワークの世界が見えてくる1冊です。
目次
第0章 コンピューターネットワーク&通信の基本―開発×研究のための基礎知識
第1章 コンピューターネットワークとプロトコルスタック―基本用語、OSI参照モデル、TCP/IPモデル
第2章 プロトコルの変遷×ネットワークの基本ツール―歴史とツールで辿る通信環境&主要プロトコル
第3章 ネットワークインターフェース層&MAC層―無線&有線対応。物理的な伝送メディアとデータ伝送
第4章 “比較&評価で見えてくる”無線LAN MAC層―物理層レベルとMAC層レベルの性能評価
第5章 トランスポート層―信頼性とリアルタイム性
第6章 “比較&評価で見えてくる”TCP/IP―シミュレーターを通して変遷の過程を辿る
第7章 近年の上位層プロトコル―HTTP/2、HTTP/3、QUIC
第8章 “比較&評価で見えてくる”HTTP/3―QUICとWeb Transportの実装を通じてメカニズムを学ぶ
第9章 “大規模/高速化”通信環境とプロトコルの技術動向―考察の観点と考え方
著者等紹介
中山悠[ナカヤマユウ]
2006年東京大学農学部卒業、2008年東京大学大学院新領域創成科学研究科自然環境学専攻修了、同年日本電信電(株)入社。2018年東京大学大学院情報理工学系研究科電子情報学専攻博士課程修了。博士(情報理工学)。2019年より東京農工大学大学院工学府・准教授。特定非営利活動法人neko 9 Laboratories理事長。2022年より(株)Flyby代表取締役、2024年より(株)UMINECO代表取締役も兼務し、大学発技術の社会実装に取り組む
丸田一輝[マルタカズキ]
2006年九州大学工学部卒業、2008年九州大学大学院システム情報科学府知能システム学専攻修了、同年日本電信電話(株)入社。2016年九州大学大学院システム情報科学府情報知能工学専攻博士後期課程修了。博士(工学)。千葉大学・助教、東京工業大学・特任准教授を経て、2022年4月より東京理科大学工学部電気工学科・准教授。無線ネットワークにおける干渉低減技術の研究に従事。2017年度電子情報通信学会論文賞、RCS研究会最優秀貢献賞等(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
社会インフラとなったインターネットを動かす技術群
「TCP/IP」にスポットを当て、長く役立つ基本を主軸に、
先端の開発/ 研究動向の観点を盛り込んだ入門書。
本書では「プロトコルスタックの基礎」を
理論× 実践のアプローチで丁寧に解説し、とくに、
・Wi-Fiやセルラーネットワークをはじめ
無線通信による通信量の爆発的増加
・TCP/UDP/QUICのトランスポート層における
スピードと信頼性のトレードオフ
・HTTP/3やWebTransport IoTなど
進化する上位レイヤー関連プロトコル
といった「インターネットの今」を支える
技術ポイントを押さえた点が特徴です。
既存仕様に生じる限界の顕在化とそれらを解決する
新たなテクノロジーの開発とが絶え間なく続いていく、
そんなネットワークの世界が見えてくる1冊です。
※本書の4章/5章は、『TCP技術入門』
(安永 遼真/中山 悠/丸田 一輝著、技術評論社、2019)
の一部を元に大幅な加筆修正を行い収録しています。