「経済大国」から降りる―ダイナミズムを取り戻すマクロ安定化政策

著者:神津 多可思【著】
出版社:日経BP

商品説明

内容説明

長く続いた日本経済の「不振感」。日銀の植田総裁は、「普通の金融政策」を目指して動き出している。日銀出身の著者が、日本経済を安定化させる金融・財政政策、そしてあるべき将来の姿を描き出す。



目次

第1章 再論・バブル崩壊以後の日本経済
第2章 あるべきマクロ安定化政策の姿
第3章 日本の金融政策をどう考えるか(1)―マクロ経済環境との関係
第4章 日本の金融政策をどう考えるか(2)―運営上の論点
第5章 日本の財政政策をどう考えるか
第6章 誤謬なきこれからの日本経済のイメージ



著者等紹介

神津多可思[コウヅタカシ]
公益社団法人日本証券アナリスト協会専務理事。1980年、東京大学経済学部卒業、日本銀行入行。金融調節課長、国会渉外課長、経済調査課長、考査課長、政策委員会室審議役(国会・広報)、金融機構局審議役(国際関係)等を経て、2010年よりリコー経済社会研究所主席研究員。株式会社リコー執行役員(内部統制担当)等を経て、2021年より現職。公益社団法人経済同友会幹事。関西大学ソシオネットワーク戦略研究機構非常勤研究員、オーストラリア国立大学豪日研究センター研究員。埼玉大学博士(経済学)。日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)



出版社内容情報

●金融政策は2%目標にこだわらず柔軟に。財政は一気に健全化は目指さず

 金利は今後、日本でもこれまでの政策を転換し、2%を超える局面が出てくるだろう。ただ、引き続き日本の潜在成長力の低さより、急激なインフレは起こらない模様。これまでの政策で、ひたすら「2%」にこだわることに意味があったのか。今後は供給構造の変化に着目し、他国の動きもみながら柔軟に対応することが必要になる。

 財政は、ブランシャールのDynamic Debt Sustainability Analysisを支持する。「政府の資金調達コスト<名目経済成長率」が維持できればある程度の財政赤字は保てると思うが、感染症や大規模災害に備え、赤字の削減はある程度は行っておくのがよいだろう。

 このように、まだ日本でも対応策は残されていると思われるが、一方で緩和余地+財政赤字余地は限りなく少ない。そういった中で、日本は欧州型のように比較優位分野に決め打ちをする産業構造にかえていく必要がある。日本は完全雇用に近い状態が続くと今後も想像されるが、日本の成長力を保つには、その中身が大事だ。ゾンビ企業を排し、リスキリングを柔軟に行ったうえで、産業構造を見直していくことが求められる。

 著者の神津氏は、日銀出身で、リコーの経済社会研究所で所長も務めた人物。マクロ分析には定評がある人物のひとり。




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