マイケル・ジェンセンとアメリカ中産階級の解体―エージェンシー理論の光と影

著者:レマン,ニコラス【著】〈Lemann,Nicholas〉/藪下 史郎/川島 睦保【訳】
出版社:日経BP

商品説明

内容説明

時代を象徴する3人の学者・事業家とそのアイデアからアメリカ資本主義の変質を描く異色のノンフィクション。



目次

序章 組織・取引・ネットワーク
1 組織人間
2 組織の時代
3 取引人間
4 取引の時代―勃興期
5 取引の時代―衰退期
6 ネットワーク人間
終章 利益者集団による多元主義



著者等紹介

レマン,ニコラス[レマン,ニコラス] [Lemann,Nicholas]
ジャーナリスト。1954年生まれ。ハーバード大学卒業後、ニューヨーク・タイムズ、ワシントン・ポストなどを経て、1999年から雑誌ニューヨーカーのスタッフライター。コロンビア大学大学院ジャーナリズム学科の学科長も務めた

藪下史郎[ヤブシタシロウ]
早稲田大学名誉教授。1966年東京大学経済学部卒業、1972年イェール大学Ph.D.取得。1991年から早稲田大学政治経済学部教授。専門は応用マクロ経済学、金融論

川島睦保[カワシマムツホ]
翻訳者。1979年横浜国立大学経済学部卒業後、東洋経済新報社に入社。「週刊東洋経済」編集長、取締役出版局長などを歴任。1991〜92年、フルブライト留学生としてハーバード経済学部に客員研究員として在籍。2017年からフリーのジャーナリスト兼翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)



出版社内容情報

 ポール・ローマー(2018年ノーベル経済学賞受賞)激賞!
 「もっとも大きなダメージをもたらしたのは、金融部門の規制緩和で、レマンは、この点を、20世紀後半にアメリカの金融部門を再構築するのに一役買ったエコノミスト、マイケル・ジェンセンのキャリアを描いた著書で明らかにしている」(フォーリン・アフェアーズ・リポート2020NO.5)

経済は思想で動く。アメリカの資本主義は、GM,GEなどの大企業と連邦政府が渡り合う「組織の時代」から、モルガン・スタンレーなどウォール街の投資銀行が牽引する「取引の時代」、リーマン・ショックを挟んで、シリコンバレーに拠点を持つネット企業による「ネットワークの時代」へと発展してきた。
それぞれの時代には、その時代を特徴づけるアイデアを打ち出して、大きな影響を与えた人物がいる。
「組織の時代」は、企業の所有と経営の分離を唱えた『近代株式会社と私有財産』の共著者で経営学者のアドルフ・バーリ、「取引の時代」は、エージェンシー理論によって敵対的企業買収やレバレッジ経営、経営者への巨額報酬に理論的裏付けを与えた金融経済学者マイケル・ジェンセン、「ネットワークの時代」はLinkedIn創業者で「ブリッツスケーリング」を唱えたリード・ホフマンだ。

本書は、「取引の時代」を主導したハーバードビジネス・スクールの人気教授マイケル・ジェンセンのプリンシパル・エージェント理論とそれがいかに金融主導の経済につながったか、それが多くのアメリカ国民を巻き込んだリーマン・ショックをもたらしたかのストーリーを軸に、経済とそれを支える経済思想の関係を豊富なエピソードを交えて描いていく経済思想物語。




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