内容説明
「自分を責めてしまう」「何もかも放り出したくなる」「子ども・親・同僚等に八つ当たりしたくなる」等々の“オニの心”は、私たちの誰もが持ち合わせています。そうした心を鎮め、メンタルヘルスを良好に維持して教壇に立つにはどうすればよいのでしょうか。私がこれまでに出会ってきた多くの言葉は、「宝」として、「箱」に大切に収めてあります。本書では、その宝のいくつかを取り出し、教育カウンセリング理論・技法による「磨き」の作業に取りかかりました。その磨き上げた私の宝を参考に、皆さん自身の宝を見つめ、想いとともに磨き直してみるということ。その磨き直した宝が“オニの心”を鎮め、私たちは、元気に仕事・生活に向き合うことができるのではないか…そう思っています。皆さん自身の手書き文字によって綴られる本書が、いつも皆さん自身を応援する「宝箱」になります。泣きたいとき、倒れそうなとき、そっと宝箱を開けてください。きっと皆さんの心が元気になり、笑顔もあふれることでしょう。
目次
第1章 バーンアウトの現況と予防・軽減の具体方策(教師に吹きつける厳しい「風」;バーンアウトという「病」の現状と私の実践;バーンアウト予防・軽減のポイント―私の研究から;自尊感情を高める「言葉綴り」―守り紙は守り神)
第2章 自尊感情を高める「言葉綴り」ワーク(事例1 大地先生(30代、小6担任)の悩み「同僚からの非難」
事例2 彰先生(30代、中2担任)の悩み「生徒に褒めが効かない(1)」
事例3 啓輔先生(20代、中2担任)の悩み「不登校傾向生徒とのかかわり」
事例4 英治先生(30代、特別支援学校中2担任)の悩み「生徒に褒めが効かない(2)」
事例5 響子先生(20代、小1担任)の悩み「子どもの成長が感じられない」 ほか)
著者等紹介
曽山和彦[ソヤマカズヒコ]
名城大学教授。群馬県出身。東京学芸大学卒業、秋田大学大学院修士課程修了、中部学院大学大学院博士課程修了。博士(社会福祉学)。学校心理士。ガイダンスカウンセラー。学校におけるカウンセリングを考える会代表。東京都、秋田県の養護学校教諭、秋田県教育委員会指導主事、管理主事、名城大学准教授を経て、現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)