内容説明
殺し屋、売れない作家、軍人の妻、癌を告知された男。彼らが乗り合わせたのは偶然か、誰かの選択か。エールフランス006便がニューヨークに向けて降下をはじめたとき、異常な乱気流に巻きこまれる。約三カ月後、ニューヨーク行きのエールフランス006便。そこには彼らがいた。誰一人欠けることなく、自らの行き先を知ることなく。巧みなストーリーテリングと、人生をめぐる洞察が国際的な称賛をうける長篇小説。
著者等紹介
ル・テリエ,エルヴェ[ルテリエ,エルヴェ] [Le Tellier,Herv´e]
1957年、パリ生まれ。小説家、ジャーナリスト、数学者、言語学者。1992年より、国際的な文学グループ“潜在的文学工房(ウリポ)”のメンバーとして、小説の新しい形式と構造を探求する作品を発表。2019年、4代目の会長に就任する。2020年、本書『異常』にてフランス文学最高峰のゴンクール賞を受賞し、同国内で110万部を突破。40言語で翻訳が決まっている
加藤かおり[カトウカオリ]
フランス語翻訳家。国際基督教大学教養学部社会科学科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
殺し屋、売れない作家、軍人の妻、がんを告知された男ほかを乗せた飛行機が乱気流に遭遇。乗客は奇跡的に生還したかに見えたが。