内容説明
過酷な男尊女卑政策をとる独裁国家ギレアデ。その司令官の娘アグネスは、よき妻となるための教えに従いつつ、違和感も覚えていた。隣国の高校生デイジーは平和に暮らすある日、両親を殺され、やがて危険な任務に身を投じていく。ギレアデの中枢では、指導者のリディア小母が秘かな賭けに出ていた。まるで異なる3人の女性がいま、手を組み、国家の闇に挑む。『侍女の物語』の15年後を描くブッカー賞受賞作。
著者等紹介
アトウッド,マーガレット[アトウッド,マーガレット] [Atwood,Margaret]
小説、詩、批評、児童書などさまざまな分野で精力的に活躍するカナダを代表する作家。1939年カナダ、オタワ生まれ。1985年発表の『侍女の物語』(早川書房刊)は、米国のトランプ政権発足(2017年)前後に再び注目され、“侍女”は女性への抑圧に対抗するシンボルとなった。2017年、同作はドラマ化され、エミー賞を主要5部門はじめ全8部門で受賞した。2019年、同作の続篇となる本書『誓願』を発表し、著者2度目となるブッカー賞に輝く。これまでにアーサー・C・クラーク賞、フランツ・カフカ賞など数々の賞を受賞。2019年にはその文学活動によってコンパニオンズ・オブ・オナー勲章を受けている。カナダ、トロント在住
鴻巣友季子[コウノスユキコ]
英米文学翻訳家・文芸評論家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
専制国家ギレアデの中枢に近づく女、司令官の娘、隣国の少女の3人が闘いを選んだとき、強大な国家をも揺るがす。ブッカー賞受賞