内容説明
ローラの死後出版され、彼女を伝説の作家としてまつり上げることになった小説『昏き目の暗殺者』―人目を忍んで逢引を続ける男女と、惑星ザイクロンの王政転覆を企む貴族に雇われた盲目の暗殺者のふたつの物語に隠された秘密とは?蜘蛛の巣のように絡み合う現在、過去、そして物語。「昏き目の暗殺者」とはいったい誰を意味するのか?現代文学の数多の技法を駆使し、虚構の神殿を紡ぎあげるアトウッド文学の総決算。
著者等紹介
アトウッド,マーガレット[アトウッド,マーガレット] [Atwood,Margaret]
小説、詩、評論、児童書などさまざまな分野で精力的に活躍するカナダの代表的作家。1939年、カナダのオタワに生まれる。トロント大学を卒業。ハーバード大学大学院などで英文学を学んだ後、カナダ各地の大学で教鞭を執る。デビュー作の詩集The Circle Gameで1966年にカナダ総督文学賞を受賞。1969年に初の長篇小説『食べられる女』を発表。1985年に発表した『侍女の物語』(ハヤカワ文庫)は世界的ベストセラーとなり、アーサー・C・クラーク賞と二度目のカナダ総督文学賞を受賞した。1996年に『またの名をグレイス』でギラー賞、2000年には『昏き目の暗殺者』でブッカー賞およびハメット賞を受賞。トロント在住
鴻巣友季子[コウノスユキコ]
お茶の水女子大学大学院修士課程英文学専攻、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)