内容説明
1945年、妹のローラは車ごと橋から転落して死んだ。あれは本当に事故だったのだろうか?年老い孤独に暮らす姉アイリスは、釦工業で財をなした町いちばんの名家だった家族の歴史と姉妹の来し方を振り返っていく…。ローラの手になる小説『昏き目の暗殺者』、次々と亡くなっていく親族たちの死亡記事、そして老女の回想が織りなすある一族の波瀾の歴史。稀代の物語作家が圧倒的想像力で描くブッカー賞、ハメット賞受賞作。
著者等紹介
アトウッド,マーガレット[アトウッド,マーガレット] [Atwood,Margaret]
小説、詩、評論、児童書などさまざまな分野で精力的に活躍するカナダの代表的作家。1939年、カナダのオタワに生まれる。トロント大学を卒業。ハーバード大学大学院などで英文学を学んだ後、カナダ各地の大学で教鞭を執る。デビュー作の詩集The Circle Gameで1966年にカナダ総督文学賞を受賞。1969年に初の長篇小説『食べられる女』を発表。1985年に発表した『侍女の物語』(ハヤカワ文庫)は世界的ベストセラーとなり、アーサー・C・クラーク賞と二度目のカナダ総督文学賞を受賞した。1996年に『またの名をグレイス』でギラー賞、2000年には『昏き目の暗殺者』でブッカー賞およびハメット賞を受賞。トロント在住
鴻巣友季子[コウノスユキコ]
お茶の水女子大学大学院修士課程英文学専攻、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
世界文学の最前線を行くカナダ人作家の傑作長篇が初の文庫化! ハメット賞&英国最高峰ブッカー賞に輝いた現代文学の金字塔!