内容説明
本当の『古事記』と出会う。神話や伝承を書きとどめたのではない―漢字で書かれたことの意味を根本的に問う。
目次
1 基盤としての文字世界(文字世界の形成;『古事記』の基盤としての文字世界;実用の文字と文字の表現)
2 『古事記』の書記と方法(『古事記』の訓主体書記;できごとの継起の物語;訓による叙述の方法―できごとの複線化;音仮名で書かれた歌が成り立たせるもの―叙述の複線化;歌の方法―軽太子・軽太郎女の物語)
3 「古語」の制度(「古語」の擬制―『古事記』序文の規制;「古語」の世界の創出―『古事記伝』)
著者等紹介
神野志隆光[コウノシタカミツ]
1946年和歌山県生まれ。1974年東京大学大学院博士課程中退。東京大学大学院総合文化研究科教授。東京大学博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
漢字で書かれたテキストとして読むことで、神話や古い伝承ではなく、できごとの記述という『古事記』本来の読み方に迫る。