内容説明
大きすぎる脳・共同作業・火を使う調理・言語による伝達・文化の蓄積・様々な性差―ヒトの進化と適応について学ぶことは自分自身を知り、人類の未来を考えることでもある。進化に興味を持った人に、最初に読んでほしい本。
目次
人間への興味―越境する進化学
ヒトとチンパンジーはどこが違う?
ヒトの生活史―赤ん坊、子ども、年寄り
ヒトの子育て―ヒトは共同繁殖
進化生物学から見た少子化―ヒトだけがなぜ特殊なのか
ヒトの食物と人間性の進化
ヒトにはどんな性差があるのか
ヒトのからだの性差と配偶システム
ヒトの脳と行動の性差1―食物獲得との関連
ヒトの脳と行動の性差2―文化との関連
三項表象の理解と共同幻想
群淘汰の誤りとヒトにおける群淘汰
ヒトはなぜ罪を犯すのか―進化生物学から見た競争下での行動戦略
ヒトの適応進化環境と現代人の健康
ヒトの適応進化環境と社会のあり方
言語と文化
人間の統合的理解の行方
進化心理学・人間行動生態学の誕生と展望
著者等紹介
長谷川眞理子[ハセガワマリコ]
1952年東京都生まれ。1983年東京大学大学院理学系研究科人類学専攻博士課程単位取得退学。理学博士。専門は行動生態学。現在、総合研究大学院大学学長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
進化に興味を持った人に、最初に読んでほしい本。ヒトに固有な特徴や性差について進化という軸を通して検討し、なぜ言語や文化を持つのか、ヒトの進化環境がどんなものだったかなどについて、領域横断的に考察する。第一人者が明晰かつ親しみやすい語り口で、進化という視点から人間の本性に迫る。