目次
財産権の保護と実体経済
第1部 法律学と経済学を架橋する(財産権と経済活動―法律学の見地から;財産権と経済活動―経済学の見地から)
第2部 実証史学からの証言(国家による債権の認定―藩債処分と大坂両替商・加島屋久右衛門家;銀行破綻と社員権・債権の整理―昭和金融恐慌における加島銀行の事例;発明特許は何をもたらしたか―明治日本の近代化過程と特許制度;知的財産権と経済成果―審判による秩序形成;農地の財産権と秩序―新潟県の軒前制を事例に;牧野と潅漑用水路をめぐる所有権と経済活動―19世紀から20世紀初頭フランス・オート=ザルブ県を中心に)
著者等紹介
小林延人[コバヤシノブル]
1983年生。東京都立大学経済経営学部准教授。博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
財産権は歴史的にどのように設定され,経済活動に影響を与えてきたのか,公と私の権力や秩序との関係性はどのようなものかといった問いに,法学,経済学の知見をふまえて,歴史的な実証を試みる.専門領域を架橋し,近代から現代につながる財産権の位置づけに対して共通の議論の場を構築する.