内容説明
枠組と構造を剔抉。1990年代以降、我が国で活性化した法人処罰をめぐる議論を、比較法的知見を踏まえて追究し、刑法理論上に鮮やかに位置付ける。本書の理解を促す「補論」を新たに加え、待望の復刊。
目次
第1章 日本法
第2章 イギリス法
第3章 アメリカ法
第4章 ドイツ法
第5章 スイス法・オーストラリア法
終章 法人処罰の理論的基礎と具体的要件の構築
補論 法人処罰の系譜的考察―『法人処罰と刑法理論』補遺
著者等紹介
樋口亮介[ヒグチリョウスケ]
1979年出生。2002年東京大学法学部卒業。東京大学大学院法学政治学研究科助手。2005年東京大学大学院法学政治学研究科助教授。2007年東京大学大学院法学政治学研究科准教授。現在、東京大学大学院法学政治学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
独占禁止法違反などの経済犯罪を中心として,企業活動から生じる問題が大きな課題となる時代状況を背景に,
1990年代以降,法人処罰の在り方が盛んに論じられている.本書は,法人処罰をめぐる議論を比較法的知見を踏まえて理論的に検討し,刑法理論上での位置づけを明らかにするとともに,その具体的要件を構築する.「法人処罰の系譜的考察」(2009年発表)を補論として加え,待望の復刊.