“私”の誕生 生後2年目の奇跡〈2〉社会に踏み出すペルソナとしての自己

著者:麻生 武【著】
出版社:東京大学出版会

商品説明

内容説明

人称と時制の生み出すことばの世界へ―“私”が成立する条件とは何か。1歳代の子どもが自らを語る「ことば」を獲得し、それを媒介に周辺の人やものにかかわり始め、一個のペルソナが生まれてくるまでの過程を、日誌観察法によりつぶさに描き出す。第2分冊では、“私”が成立する条件という哲学的テーマについて、他者理解・自己意識・時間意識から議論する。



目次

第7章 変貌する「他者との関係」(ライバルとしての他児;自己の多重化;他者に成り込む自己、他者に教える自己)
第8章 一人のペルソナ(役割存在)の出現(内面を持つ存在へ;役割イメージと物語;役割存在「ニイタン」としての自覚)
第9章 過去の出来事と記憶と自己(時間の概念(過去・現在・未来)
エピソード記憶と自己識的意識)
第10章 原“私”の出現から“私”の誕生へ(「“私”の誕生」という問いの意味;原“私”の誕生;原“私”から“私”の誕生へ;戯れ始めるシニフィアン(signifiant)
“私”の誕生)



著者等紹介

麻生武[アサオタケシ]
1949年生まれ。1972年京都大学理学部卒業(主として数学を修める)。1974年京都大学教育学部卒業(心理学専攻)。1982年大阪市立大学大学院文学研究科後期博士課程単位取得満期退学。現在、奈良女子大学名誉教授、博士(文学)。その他、奈良女子大学文学部附属幼稚園園長(2000.4‐2003.3)、日本発達心理学会理事長(2003.1‐2005.3)、『質的心理学研究』編集委員長(2007.4‐2010.3)を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)



出版社内容情報

1歳代の子どもが自らを語る「ことば」を獲得し,それを媒介に周囲の人やものにかかわり始め,一個のペルソナが生まれてくるまでの過程を,日誌観察法によりつぶさに描き出す.第二分冊では,〈私〉が成立する条件という哲学的テーマについて,他者理解・自己意識・時間意識から議論する.




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