内容説明
道徳の仮面を剥ぎ、政治独自の運動法則を鋭く見抜く不朽の書。
目次
君主国にはどんな種類があり、その国々はどのような手段で征服されたか
世襲の君主国
混成型の君主国
アレクサンドロス大王が征服したダレイオス王国は、大王の死後も、後継者への謀反が起きなかった。その理由はどこにあるのか
都市、あるいは国を治めるにあたって、征服以前に、民衆が自治のもとで暮らしてきたばあい、どうすればよいか
自分の武力や力量によって、手に入れた新君主国について
他人の武力や運によって、手に入れた新君主国について
悪らつな行為によって、君主の地位をつかんだ人々
市民型の君主国
さまざまの君主国の戦力を、どのように推しはかるか〔ほか〕
著者等紹介
マキアヴェリ[Machiavelli,Niccol`o]
1469〜1527年。フィレンツェの政治思想家。弱小のフィレンツェ共和国の軍事・外交担当の書記官として、イタリアはもちろん、フランス、スイスなどに東奔西走。1512年共和国がメディチ家に打倒されると職を追われ、郊外に隠棲。『君主論』はこの不遇の時期に執筆された
池田廉[イケダキヨシ]
1928年(昭和3年)東京都生まれ。京都大学文学部卒。京都大学大学院修了。大阪外国語大学教授を経て同大学名誉教授。主な著書に『伊和中辞典』(共編)、訳書にデッラ・カーサ『ガラテオ』、ペトラルカ『カンツォニエーレ(俗事詩片)』、レオナルド・ダ・ヴィンチ『解剖手稿』(共訳)などがある
出版社内容情報
十五世紀末イタリア、祖国フィレンツェが置かれた危機的状況の中でこの『君主論』は誕生した。あらゆる道徳の仮面を剥ぎとり、力の概念による政治独自の法則を見抜いた不朽の名著。