内容説明
中国とイスラーム世界が邂逅した七世紀以降、西方や南方から来華したムスリムは、歴代王朝の諸勢力が躍進する原動力となり、各地に豊かな文化を根づかせた。彼らとその末裔は、中華文明とどう向き合い、中国社会をどう変えたのか。本書は、唐宋代の交易からモンゴル帝国の統治、鄭和の大航海、清への反乱、辛亥革命と日中戦争、現代の新疆までを一望。時空を超えた一四〇〇年の軌跡を、世界史の視座から照らし出す。
目次
序章 中国ムスリムの概要
第1章 外来ムスリムの往来と定住―唐代から元代
第2章 土着化の進行―明代
第3章 苦難と変革―清代
第4章 民族意識の形成―中華民国期
第5章 社会主義時代を生き抜く―中華人民共和国期
終章 中国ムスリム史が伝えるもの
著者等紹介
海野典子[ウンノノリコ]
愛媛県生まれ。専門は中国・中央ユーラシア近現代史、イスラーム地域研究。2010年、東京大学教養学部卒業。2017年、東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。ハーバード・イェンチン研究所、台湾国立政治大学民族学系、ウズベキスタン共和国科学アカデミー歴史学研究所での在外研究、早稲田大学高等研究所講師、同大学院アジア太平洋研究科講師などを経て、2025年から大阪大学大学院人文学研究科講師。2020年、アジア太平洋研究賞(井植記念賞)受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
中国とイスラーム世界が邂逅した七世紀以降、西方や南方から来華したムスリムは、歴代中国の諸勢力が躍進する原動力となり、各地に豊かな文化を根づかせた。
彼らは、中華文明とどう向き合い、中国社会をどう変化させたか。
本書は、唐宋代の交易、モンゴル帝国の統治、鄭和の大航海、清への反乱、辛亥革命と日中戦争、現代新疆の実相まで、時空を超えた1400年の軌跡を世界史の視座で照らし出す。
【目次】