内容説明
戦後の人生は、幼稚園園長、開拓農民、レコード会社洋楽本部長、県会議員、一杯飲み屋の亭主…。パイロットの墓場と言われた過酷な戦場で勇猛果敢に戦い抜き、かろうじて生き延びた若者たちは、敗戦によってすべてを失い、裸一貫から立ち上がった。彼らは、戦後をいかに生き、何を語り残したのか。
目次
序章 一九九五年。阪神淡路大震災、地下鉄サリン事件、そして戦後五十年
第一章 出逢い。幼稚園の園長を務める歴戦の零戦搭乗員
第二章 零戦搭乗員会へ「何しに来たの?俺は忙しいんだ」
第三章 新鋭機紫電改を育て上げ、実業界で成功した名パイロット
第四章 戦後、レコード会社で活躍した無敵の飛行隊長
第五章 伝説の零戦隊指揮官が語った戦後日本への失望
第六章 支那事変から終戦までを見届け、戦後は土とともに生きた元特攻隊員
第七章 「ゼロファイターゴッド」と呼ばれた男の矜持
第八章 「空戦が怖ろしくなった」と率直に語ったベテラン搭乗員
第九章 負け戦の経験がない名手にとって戦争とはなんだったのか
第十章 初の著書『零戦の20世紀』。そして「生き証人」たちそれぞれの戦後
零戦搭乗員 戦中と晩年の近影
著者等紹介
神立尚紀[コウダチナオキ]
1963年、大阪府生まれ。日本大学藝術学部写真学科卒業。1986年より講談社「FRIDAY」専属カメラマンを務め、主に事件、政治、経済、スポーツ等の取材に従事する。1997年からフリーランスに。1995年、日本の大空を零戦が飛ぶというイベントの取材をきっかけに、零戦搭乗員約300人、旧軍人や遺族等関係者を合わせると500人以上の貴重な証言を記録している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
太平洋戦争中、国のため、家族のため、そして何よりも愛する人のために命懸けで戦った零戦搭乗員たち。しかし、敗戦後は労われることもなく、石つぶてをもって追われた者もいた……。戦中・戦後の過酷な体験に、傷つき、貝のごとく口を閉ざしていた彼らだったが、戦後50年をきっかけに彼らの元を訪ねるようになった著者が、ときに門前払いに遭いながらも、彼らの心を解きほぐし、これまで一度も語られることがなかった貴重な証言を集めてきた。
本書は著者がどのようにして元零戦搭乗員たちを見つけ、つながり、また貴重な証言を引き出してきたのか、またその取材過程で垣間見えた元隊員たちの苦悩も描く。戦中そして戦後の80年も含めた戦争を見つめなおす証言集。
序 章 一九九五年。阪神淡路大震災、地下鉄サリン事件、そして戦後五十年
第一章 出逢い。幼稚園の園長を務める歴戦の零戦搭乗員
第二章 零戦搭乗員会へ「何しに来たの? 俺は忙しいんだ」
第三章 新鋭機紫電改を育て上げ、実業界で成功した名パイロット
第四章 戦後、レコード会社で活躍した無敵の飛行隊長
第五章 伝説の零戦隊指揮官が語った戦後日本への失望
第六章 支那事変から終戦までを見届け、戦後は土とともに生きた元特攻隊員
第七章 「ゼロファイターゴッド」と呼ばれた男の矜持
第八章 「空戦が恐ろしくなった」と率直に語ったベテラン搭乗員
第九章 負け戦の経験がない名手にとって戦争とはなんだったのか
第十章 初の著書『零戦の20世紀』。そして「生きた証人」たちそれぞれの戦後
【目次】