内容説明
歴史小説家・陳舜臣の、知られざる漢詩世界。絶筆となった評論エッセイ「天空の詩人 李白」と、未発表の詩集「澄懐集」を通して“漢詩”の豊かさを再発見する一冊!
目次
天空の詩人 李白
澄懐集 甲子篇(澄懐;杖郷年;〓(た)族福湖村
泉州開元寺
喜張和平君還郷 ほか)
澄懐集 乙丑篇(迎春;畫花郎;賀婚;和范曾先生韻;別館牡丹園 ほか)
著者等紹介
陳舜臣[チンシュンシン]
1924年、兵庫県神戸市生まれ。43年、大阪外国語学校印度語部卒業。61年に『枯草の根』で江戸川乱歩賞を受賞してデビュー。69年に『青玉獅子香炉』で直木賞、70年に『王嶺よふたたび』『孔雀の道』で日本推理作家協会賞、88年に『茶事遍路』で読売文学賞、91年に『諸葛孔明』で吉川英治文学賞、94年に日本芸術院賞など受賞多数。2015年1月、逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
陳舜臣の絶筆となった評論エッセイ「天空の詩人 李白」と、未発表の詩集「澄懐集」を通して“漢詩”の豊かさを再発見する一冊!陳舜臣の作品は、文学の魔法に満ちている。 ――加藤徹(中国文化研究)
絶筆となった評論エッセイ「天空の詩人 李白」と、未発表の詩集「澄懐集」を通して“漢詩”の豊かさを再発見する一冊!
【絶筆】 「天空の詩人 李白」
かつて、これほど李白の心の内面に踏み込んだ李白論が、あったろうか。
「群像」2008年1月号から連載が始まり、第7回まで掲載されたところで、著者が脳内出血で倒れたため休載となったまま再開させることができず、絶筆となった幻の連載が初の書籍化! 江戸川乱歩賞でデビューし、推理小説や歴史小説の書き手として知られた陳舜臣さんが、実は晩年に強い関心を持っていたのは詩人・李白でした。李白は誰もが名前を知っている詩人でありながら謎が多く、著者が興味を持ったのも「わからない人物だったから」と書いています。李白の漢詩の内容を1編ずつ繙きながら、謎の詩人・李白に迫る評論エッセイです。
【新発見】「澄懐集」
人生体験を哲学とともに詠み込んだ傑作ぞろいの自作漢詩集。
1986年に陳さんの漢詩集『澄懐集』が限定113部の私家版として和装本で作られていたことが分かりました。中国や大英博物館、ヴェネツィアを旅するなど、作家として過ごす忙しい日々を漢詩で豊かに表現しています。
「天空の詩人 李白」
「澄懐集」
陳 舜臣[チン シュンシン]
著・文・その他