内容説明
地震・火事・水害・干魃・疫病…度重なる危機に大名たちはどう立ち向かったのか。幕府安定化に尽力した外様大藩・藤堂藩の記録を中心に、対応を読み解く。見えてきたのは、時に重い租税を課しながらも、有事には財政を傾けてまで行われる迅速な支援だった。藩主と領民との間に醸成された信頼関係は、財政強化による自立の原動力となり、雄藩の登場によって、幕藩体制は終焉へと至る―時代の転換を読み解く、新視点!
目次
第1部 行政としての災害復興(領民を救う藩;戦災からの復興;藩公儀の誕生)
第2部 災害が歴史を動かす(責務としての災害復旧;災害と藩の自立)
著者等紹介
藤田達生[フジタタツオ]
1958年、愛媛県生まれ。神戸大学大学院文化学研究科博士課程修了。学術博士。現在は三重大学副学長、教育学部・大学院地域イノベーション学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)