内容説明
春に大雨の日があっても、詩歌の伝統において「春雨」は音もなくしとしと降るのが本意である。本意とは、対象の最もそれらしい在りかたのこと。和歌や連歌における本意が俳諧や俳句に継承され、季語に浸透した。多彩な句が詠まれる現代こそ、季語の本意は再確認されるべきものであろう。本書は、古今の歳時記や古典を通して歴史と変遷を探り、季語本来の意味を浮き彫りにする。実作・鑑賞に役立つ画期的な季語論!
目次
第1章 春の詞(薄氷;「尽」ということ ほか)
第2章 夏の詞(青葉・若葉;風薫る ほか)
第3章 秋の詞(七夕;虫 ほか)
第4章 冬・新年の詞(小春;七五三 ほか)
第5章 季語という言葉(季語を知る楽しみ;季語という言葉 ほか)
著者等紹介
片山由美子[カタヤマユミコ]
1952年千葉県生まれ。鷹羽狩行に師事。俳誌「狩」副主宰を経て、2019年1月より「香雨」主宰。1990年「一夜」で第5回俳句研究賞、1994年『現代俳句との対話』(本阿弥書店)で第8回俳人協会評論新人賞、2007年『俳句を読むということ』(KADOKAWA)で第21回俳人協会評論賞、2013年『香雨』(ふらんす堂)で第52回俳人協会賞を受賞。俳人協会常務理事。毎日俳壇、NHK全国俳句大会などの俳句選者。蛇笏賞選考委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)