内容説明
わが子の教育のため、絵事典を作ろう―。江戸時代、京都の儒学者中村〓斎は、天文、地理、人物、動物、道具、植物など森羅万象1400項目超を収めた日本初の絵入百科事典『訓蒙図彙』を出版する。あらゆる語彙を絵解きした未曾有の書物は瞬く間にベストセラーとなり、子どもからおとな、果てはケンペルや南方熊楠をも魅了することとなった。『訓蒙図彙』のデータベース化を達成した気鋭の研究者が、その知られざる魅力を現代に蘇らせる。
目次
第1章 森羅万象への入り口
抄出解説 『訓蒙図彙』(寛文六年版)(天文(てんぶん)
地理(ちり)
居処(きょしょ)
人物(じんぶつ)
身体(しんてい/しんたい)
衣服(いふく)
宝貨(ほうか)
器用(きよう)
畜獣(きゅうじゅう)
禽鳥(きんちょう)
龍魚(りょうぎょ/りゅうぎょ)
虫介(ちゅうかい)
米穀(べいこく)
菜蔬(さいしょ)
果〓(から)
樹竹(じゅちく)
花草(かそう))
第2章 『訓蒙図彙』の時代
第3章 『訓蒙図彙』その後の系譜
第4章 五つの『訓蒙図彙』―諸版の考察
著者等紹介
石上阿希[イシガミアキ]
1979年、静岡県生まれ。国際日本文化研究センター特任助教。専門は近世文化史。立命館大学文学部卒業、同大学大学院文学研究科日本文学専攻博士課程後期課程修了。博士(文学)。著書に『日本の春画・艶本研究』(平凡社)、『へんてこな春画』(青幻舎)、編著に『西川祐信を読む』(立命館大学アート・リサーチセンター)などがあるほか、2013年の「Shunga:sex and pleasure in Japanese art」(大英博物館)、19年の「女・おんな・オンナ〜浮世絵にみる女のくらし」(渋谷区立松涛美術館)などの展示にもかかわる。春画の研究で日本初の博士号を取得し、15年に国際浮世絵学会新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
わが子の教育のため、絵事典を作ろう──。
江戸時代、京都の儒学者中村テキ斎は、天文、地理、人物、動物、道具、植物など
森羅万象1400項目超を収めた日本初の絵入百科事典『訓蒙図彙』を出版する。
あらゆる語彙を絵解きした未曾有の書物は瞬く間にベストセラーとなり、
子どもからおとな、果てはケンペルや南方熊楠をも魅了することとなった。
『訓蒙図彙』のデータベース化を達成した気鋭の研究者が、
その知られざる魅力を現代に蘇らせる。