商品説明内容説明
戦争中、日本じゅうの動物園でたくさんの動物がころされました。空襲で動物園がこわれて猛獣がにげだしたら危険だ、というのが理由です。そうして象のいなくなった動物園にも、ふたたび象をむかえる日がきます。戦争でころされてしまった上野動物園の象トンキーの一生と戦後に、そのかなしい事実を知った子どもたちが力をあわせて象をむかえるまでをえがく、実話をもとにした物語。小学中級から。
著者等紹介
斎藤憐[サイトウレン]
1940年、朝鮮平壌に生まれる。早稲田大学露文科中退。劇作家。「上海バンスキング」で岸田國士戯曲賞、「カナリア」で菊田一夫演劇賞、「春、忍び難きを」で鶴屋南北賞受賞。2011年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
太平洋戦争末期、日本中の動物園で象をはじめ、多くの動物が殺されました。空襲で動物園が壊れて、猛獣が町に逃げだすのをおそれたためです。上野動物園でも、ジョン、花子、トンキーの三頭の象が餓死させられました。
戦後、子どもたちは動物園の象が殺されていなくなったと知りました。「妹に、いちど象を見せてあげたい」という、ある少年の投書をきっかけに、台東子ども議会は上野動物園に象を連れてこようと行動しはじめます。
象列車の運行、東京都や国会への請願などを経て、いよいよインドとタイから象が送られてくることになりました。象のインディラが港へついた日、上野動物園に集まったたくさんの子どもたちは、夜半にもかかわらず、象をむかえにいきました。
【著者紹介】
1940年、朝鮮平壌に生まれる。早稲田大学露文科中退。1965年、俳優座養成所卒業と同時に、「自由劇場」結成に参加。1969年、「演劇センター68」結成に参加。1971年よりフリー。戯曲集『赤目』『上海バンスキング』など。短編集に『星の切符』がある。2011年没。
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