商品説明内容説明
戦後、日本人は「戦争と平和」をいかに認識し、その認識はどのように変化したのか―。1989年以降の日本社会における「戦争と平和」の精神史を叙述し、市民的価値観が弱まり、“戦争の文化”が胎動していく様相を、歴史社会学的、思想的アプローチを通して考察し、戦後日本における国家と個人の位相を捉える。1990年代の「第三の開国」による“平和主義のグローバル化”、2000年代に広まった新自由主義がもたらした“日常のサバイバル=戦争化”、ウクライナ戦争後に強まりつつある“パワー・ポリティクス的な世界把握の浸透”。これらを経て平和主義がより現実主義的なものに変質していく動静を明らかにし、民主主義の行方を示す、著者の新境地。
目次
第1章 「戦争」と「平和」の現在地―ウクライナとイスラエルから考える(「戦争の文化」とは;ドローン・AI・「非正規」の戦争 ほか)
第2章 「第三の開国」と「第二の敗戦」―一九八九年から二〇〇一年まで(ポスト冷戦期と「イデオロギーの終焉」;グローバル化の進展 ほか)
第3章 再定義される「戦時下」のこころと身体―二〇〇一年から二〇一一年まで(「対テロ戦争」からイラク戦争の時代;「小泉劇場」の文法 ほか)
第4章 震災後社会を「どう生きるか」―二〇一一年から現在まで(脱原発と社会運動;「感謝」するニッポン ほか)
終章 来るべき平和主義へ(鶴見俊輔とアレクシエーヴィチ;「民主主義」とは何か;民主主義による「戦争と平和」;来るべき平和主義へ)
著者等紹介
山本昭宏[ヤマモトアキヒロ]
1984年奈良県生まれ。京都大学大学院文学研究科現代文化学専攻二十世紀学専修博士後期課程修了。博士(文学)。神戸市外国語大学外国語学部准教授。日本学術振興会特別研究員などを経て現職。専門は日本近現代史、メディア文化史、歴史社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
戦後の「反戦主義」はなぜ有名無実化したのか? その理由の一つに、戦争体験や生活感情に基づいた市民感覚の喪失が挙げられる。日本人の平和思想の変遷を、歴史・文化・メディアの観点から論じ、戦争への想像力を取り戻す手がかりも示す。
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