商品説明内容説明
「幻の蝶を捕りに行かないか」今から60年前、若き人類学者は世界有数の蝶コレクターに誘われて、世界の屋根、アフガニスタンの山々に登った。現地でキャラバンを組み、険しい山、急流にかかる細い木橋を馬で、徒歩で越え、4000メートル級の高山蝶の産地に分け入っていく。世界で4例目となったアウトクラトール採集成功の冒険譚、新種蝶の発見、ハザーラ人の起源、バーミヤーン大仏の破壊や流鏑馬の源流についても考察。人類学者ならではの鋭い洞察と分析手法で、アフガニスタンに暮らす様々な民族、生き物の発生、分布を明らかにしていく。旅日記をもとに、珍しい蝶や美しい山々など、カラー写真多数で綴る蝶紀行。美しかったアフガニスタンがよみがえる。
目次
第1章 蝶から人へ
第2章 ことのはじめ―ロンドンにて
第3章 首都カーブル到着
第4章 幻の蝶を求めてヒンドゥークシ(山脈)へ
第5章 アウトクラトール探査行を終えて
第6章 パルナシウスをめぐる出来事
著者等紹介
尾本惠市[オモトケイイチ]
1933年東京都生まれ。1963年東京大学大学院理学系研究科博士課程中退。Ph.D(ミュンヘン大学)。理学博士(東京大学)。東京大学理学部教授、国際日本文化研究センター教授、桃山学院大学文学部教授を歴任。東京大学名誉教授、国際日本文化研究センター名誉教授。日本人類学会名誉会員、日本蝶類学会顧問。国際人類民族科学連合(IUAES)名誉会員。専門は人類学・集団遺伝学。日本人、アイヌ、フィリピンのネグリトなどの遺伝的起源をフィールドワークとDNA(タンパク)を用いて分析。蝶のコレクターとしても有名で膨大な標本が東京大学総合研究博物館に収蔵される(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
人類学の国際的第一人者である著者は若き日に幻の蝶、アウトクラトール・ウスバアゲハを追ってアフガニスタンの山々へ分け入った。スリルに満ちた行程、心温まる現地の人々とのふれあい、資料のDNA分析まで、貴重なカラー写真多数で鮮やかに描き出す。
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