内容説明
NHKの大河ドラマ「いだてん〜東京オリムピック噺〜」に登場し、話題になった「天狗倶楽部」は、今から110年前、近代日本形成の時、実にユニークな社交団体として誕生した。破天荒なクラブに集い、志に燃え、スポーツに芸術に元気いっぱい生き抜いた男たちの実像とは?彼らの痛快な武勇伝を紹介する。著者の長年の“明治”探究の成果を集大成した一冊を復刻。押川春浪らの日本横断旅行記など、当時の痛快な記事も収録。本書に登場する主なメンバーは金栗四三とともに日本最初のオリンピック選手に選ばれた三島彌彦、「ヤジ将軍」吉岡信敬、「頭脳派」中沢臨川と押川春浪で、特に押川はスポーツをこよなく愛し、天狗倶楽部を創設。各種競技に精通する一方、人気雑誌「冒険世界」などで主筆を務め、“日本SF小説の祖”と称され、当時の若者への人気は漱石に並ぶほどだった。
目次
第1部 “天狗倶楽部”銘々伝(橋戸頑鉄;押川清;河野安通志;飛田穂洲;弓館小鰐 ほか)
第2部 “天狗倶楽部”熱血録(本州横断癇癪徒歩旅行(押川春浪)
本州横断痛快徒歩旅行(押川春浪補・井沢衣水記)
天狗倶楽部上古史天狗秘書官
“天狗倶楽部”会員名簿)
著者等紹介
横田順彌[ヨコタジュンヤ]
作家。1945年、佐賀県に生まれ東京で育つ。法政大学法学部卒業。サラリーマンを経て、70年、「週刊少年チャンピオン」にショートショートを発表し、商業誌デビュー。古典SF研究・明治文化史研究でも精力的に活動を継続。『快男児 押川春浪』(87年、會津信吾との共著)で第9回日本SF大賞、『近代日本奇想小説史 明治篇』(2011年)で第32回日本SF大賞特別賞、第65回日本推理作家協会賞評論その他部門、第24回大衆文学研究賞大衆文学部門をそれぞれ受賞。2019年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
約110年前にユニークな社交団体が誕生した。その名は「天狗倶楽部」。破天荒なクラブに集い、志に燃え、スポーツに芸術に元気に生きた男たちの痛快な武勇伝! NHK大河ドラマ「いだてん」で話題となった「天狗倶楽部」の実像とは?