ワクチン開発と戦争犯罪―インドネシア破傷風事件の真相

著者:倉沢 愛子/松村 高夫【著】
出版社:岩波書店

商品説明

内容説明

一九四四年八月、ジャカルタの収容所で、ワクチンを接種した「ロームシャ」が破傷風で多数死亡した。伝染性のない破傷風患者が、なぜ大量発生したのか。ワクチンを汚染した「犯人」として処刑されたインドネシア人医師、破傷風で命を落とした「ロームシャ」、そして遙か離れた中国大陸で七三一部隊の人体実験に供された「マルタ」をつなぐ日本軍の謀略が、八〇年の時を経て、いま明らかになる。



目次

第1部 つくられた破傷風ワクチン「謀略」事件(ロームシャ収容所の地獄絵―破傷風患者の大量発生;スケープゴートがつくられるまで―日本軍が捏造したドラマ;蜘蛛の巣から逃れて―マルズキの場合;行われなかった真相究明)
第2部 それは人体実験だったのか―七三一部隊のワクチン戦略(七三一部隊は何をしたのか―ハルビンからバンドゥンへ;南方軍防疫給水部は何をしたのか―そしてパスツール研究所は;医師たちの戦後)



著者等紹介

倉沢愛子[クラサワアイコ]
1946年生まれ。1979年東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学、2012年博士号取得。1988年コーネル大学Ph.D.取得。現在、慶應義塾大学名誉教授。専門はインドネシア現代史

松村高夫[マツムラタカオ]
1942年生まれ。1969年慶應義塾大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学、1976年ウォーリック大学Ph.D.取得。現在、慶應義塾大学名誉教授、ロンドン王立歴史学会フェロー。専門はイギリス社会史・労働史、日本植民地労働史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)



出版社内容情報

1944年8月、ジャカルタの収容所で、ワクチンを接種したロームシャが破傷風で多数死亡した。この謎の事件の背景には何があったのか。犯人として処刑されたインドネシア人医師、破傷風で命を落としたロームシャ、そして遥か離れた中国大陸で七三一部隊の人体実験に供された〈マルタ〉をつなぐ日本軍の謀略が、いま明らかになる。




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