内容説明
詩はそっけない。少し遠い。一度ではわからない。でも、いざというときに寄り添う。留まる…あなた独りではない、と。圧縮された言葉と感情の塊である詩が解凍したときに広がる沃野。広大な詩の花園から一輪を、あなたの部屋に飾りましょう。詩が飛翔し再生する有様こそ、魂の純化と救済の姿です。導き手となるのがこの一書。古今東西へと放たれる池澤夏樹の真骨頂、芳醇なエスプリの空間へ、ようこそ。
目次
1(イェイツの詩と引用の原理;岑参の「胡笳の歌」と憧れの原理;ギリシャの墓碑銘と戦争論 ほか)
2(李賀の奔放と内省;きみを夏の一日にくらべたら…;何ひとつ書く事はない ほか)
3(奄美民謡、おもろと琉歌;おずおずと鬼貫へ;ブレイクのリズムと思想 ほか)
著者等紹介
池澤夏樹[イケザワナツキ]
1945年生まれ。作家、詩人。翻訳、書評、小説、エッセー、評論など多岐にわたって活躍。『スティル・ライフ』で芥川賞、『マシアス・ギリの失脚』で谷崎潤一郎賞、『花を運ぶ妹』で毎日出版文化賞などのほか、河出書房新社での個人編集「世界文学全集」では毎日出版文化賞、朝日賞などを受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)