内容説明
現代の日本社会において象徴天皇制はどのような機能を有し、その制度のなかで明仁天皇はどのような役割を果たしているのだろうか―。明仁天皇と美智子皇后が自らの発言や行動を通じて作りあげ体現してきた「平成流」象徴天皇制の実態やあり方を、九人の専門家たちが分析・検証するとともに、「代替わり」後の象徴天皇制の行方を縦横に論じる。
目次
1部 明仁天皇と美智子皇后―思想と行動(明仁天皇論―近代君主制と「伝統」の融合;美智子皇后論―そのイメージと思想・行動)
2部 「平成流」とは何か―新しい天皇制の模索と定着(柔らかな「統合」の形―公的行為の拡大と弱者へのまなざし;「皇室外交」とは何か―「象徴」と「元首」;「平成流」平和主義の歴史的・政治的文脈;宮中祭祀と「平成流」―「おことば」とそれに映る天皇像)
3部 社会の中の天皇制制度の中の天皇制(メディア天皇制論―「物語」としての皇室報道;近年の天皇論議の歪みと皇室典範の再検討;「象徴」とは何か―憲法学の観点から)
座談会 「平成」の終焉と天皇制の行方
著者等紹介
吉田裕[ヨシダユタカ]
1954年生まれ。一橋大学教授
瀬畑源[セバタハジメ]
1976年生まれ。長野県短期大学助教
河西秀哉[カワニシヒデヤ]
1977年生まれ。神戸女学院大学准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
現代社会において象徴天皇制はどのような機能を有し、その中で明仁天皇はどのような役割を果たしているのか――。天皇夫妻が自らの行動を通じて作りあげてきた象徴天皇制の内実を分析・検証し、「代替わり」後の行方を論じる。