年を追うごとに入手困難になる美味しい酒粕
以前は廃棄するのにも困ったほど量があった酒粕、これが年々手に入りにくくなっています。
大きな理由は二つあります。一つの理由は日本酒の生産量の減少。もう一つは大きな工場で造っている大手ナショナルブランドの日本酒が酒粕の出ない融米造りに切り替えたことです。
これは酒粕が出ない造り(米のほどんとが溶けてしまう)で、これらのメーカーは大量に生産しているメーカーですので、このメーカーから酒粕が出てこないと必然的に品不足になり、今では酒粕の必要なところが地方の中小のメーカーにも押しよせています。
酒粕は今までは店頭でのご案内のみでしたが、全国的に良質の酒粕が入手困難になってきていることもあり、ネット販売を開始することにいたしました。この機会に是非美味しい酒粕をどうぞ!
板粕(いたかす)と練粕(ねりかす)
醪(もろみ)を上槽したときに、酒と粕に分離すると上記で書きました。その際、搾られて残ったものは薮田(やぶた)式や佐瀬式の槽(ふね:醪を搾る機械です)の酒袋の中に残ります。
これが粕です。圧力をかけてしぼりますので、板状になったものが取り出せます。これが板粕(いたがす)です。
板粕(いたがす)をタンクに踏込み、空気を抜いて4ヶ月ほどおくと麹の糖化作用により柔らかくなって味が濃くなってきます。これを庄内地方では練粕(ねりがす)といい、漬物用に最適です。また、吟醸粕は粕歩合が高いため、板状ではなく、練粕のような柔らかい粕になります。
※甘酒を作りたい方は板粕をお選び下さい。