【2021年7月 月間 健友館】 |
鋳造屋でJAXAと共同研究している会社がある。 それを聞くと金属製品の研究かと思いきや、なんとニオイの研究をしているのだ。 それは国際宇宙ステーションの消臭。 宇宙にある国際宇宙ステーションは「ちょっと臭うから」といって「窓を開けて」換気できない。 体育会系の部室のニオイと表現した宇宙飛行士もいたぐらい国際宇宙ステーションはニオイは問題になっていた。 人呼吸の二酸化炭素を酸素に変えて循環させるシステムはあっても、消臭機能は持っていないのだ。 有害なメタンやアンモニア、アセトンや一酸化炭素はフィルターで吸着しているらしいが、ニオイの元はそれ以外にもたくさんある。 そんな宇宙船の消臭プロジェクトで、JAXAと共同研究されているのが鋳造屋のフジコーの光触媒。 |
光触媒というと一時話題になったことがあり安物の光触媒はだれしも手にしたことがあると思うが効果が実感出来た人はほとんどいなかったと思う。 私もこの商品を見たときは「また来たか。」と思ったが、今回はそうでは無いようだ。 なぜJAXAが共同研究を誰もが知らないフジコーとしているのか? それはフジコーの持つ技術がとても素晴らしいからだ。 フジコーは溶接や溶射(アルミ鍋に溶かした鉄を噴射してアルミの上に鉄の層を形成。IHヒーター対応にする加工など)、鋳造のプロフェッショナル集団でフジコーは光触媒の金属を溶射で直接基材の上に打ち込んでいく。 基材に光触媒の金属をベッタリ溶接しているのだ。 なので光触媒の密度が濃い。 |
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昔あった光触媒というものはこんな技術が無かったので光触媒の金属粉を接着剤に入れて塗っていたので密度がスカスカになっていた。 |
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光触媒は高い除菌効果があるのだが、さらに抗菌効果が高い金属も溶射している。 なので病院や介護施設などのより抗菌効果の求められる施設でもフジコーの光触媒は使用される。 |
実際にはどうであろう? 換気のために毎日寝室のドアを開けるのだが、帰ってきたときには必ずと言っていいほど閉まっている。家族の誰かが「臭い」と必ず閉められている寝室に置いてみると、ものの見事にニオイは無くなっていた。 |
強烈な魚のニオイはどうか? 魚専用の流しを一度使うと換気扇は止められない。最大スイッチでも3日間はかけっぱなしにしないと魚屋のニオイが消えないのだ。 軽くて大きさも広辞苑ほどしかないので、魚専用の流しがある倉庫にも簡単に移動できる。今回は魚を4つ処理をして、1つは流しで丸一晩で一夜干しに。そして梅雨というこの上ないニオイが充満する試すには絶好の状況だ。 |
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初日は当然のことながらブルーデオの惨敗。かなり倉庫が臭い。 2日目の朝、まだクサイ。ただ、まな板や流し周辺の限定的。 夜にはもうニオイは消えていた。 まあ、これはあまりにも極端な環境だが1日だけだが悪臭が無くなったということは多少影響があるという事かな。 北九州のモノレールの公衆男子トイレの悪臭を光触媒のタイルに変えて苦情が無くなったそうだが、魚に関しては流しの天板を光触媒に変える方が手っ取り早そうだ。 ただ、光触媒の流しがあればという話だが…。 |