桜の品種のひとつである「旭山」は、若いうちから花をつけることから「一才桜」と呼ばれ、盆栽向けの品種として親しまれています。 ピンク色で八重咲きの花びらが可憐です。
【一才桜とは】 日本の春といえば、桜を思い浮かべる方も多いでしょう。奥ゆかしいピンク色の花びらで多くの人に親しまれ、平安時代にはすでに和歌に登場しているほど長い歴史を持っています。そんな桜のうち、サイズが小さく管理しやすいのが「一才桜」です。鉢植えで桜を楽しむ盆栽桜に向いた品種として、愛好家も多数いるとされています。
【代表的な品種】 桜はその人気の高さからとてもたくさんの品種が開発されてきましたが、一般的に「一才桜」と呼ばれる代表的な品種は「旭山(アサヒヤマ)」です。 成木になっても3m程度までしか成長せず、扱いやすいのが特徴です。ソメイヨシノより少し遅れて、八重咲きの花を咲かせます。 古い枝に花をつけることの多いほかの桜に比べて、まだ若いうちからたくさんの花を咲かせる点も、華やかでとても人気があります。
【一才桜の育て方】 桜盆栽の栽培は初心者にはやや難しいかもしれませんが、日本は桜の原産地のひとつなので、桜の栽培には適した環境です。 心をこめて丁寧にお手入れすれば、きっと綺麗な花を咲かせてくれますよ。日光によく当てること、水切れに注意することなど、育て方のポイントを順番に見ていきましょう。
育て方(1)【栽培環境】 一才桜は日光が好きです。春〜秋は日当たりと風通しのよい屋外で管理するとよいでしょう。 夏は西日を避けて、半日陰で手入れを行うようにします。冬場も基本的には屋外での管理を続け、冷たい風や霜がよけられる日だまりに鉢植えを置きます。 開花した様子を室内で観賞したい場合には、室内と屋外を3日置きぐらいで移動させると元気を保ったまま観賞できますよ。
育て方(2)【水やり】 水をとても好むことも、一才桜の特徴です。鉢底から流れ出てくるくらいたっぷりと水やりをしてください。 特に花が咲いている時期と乾燥しやすい夏場は、水切れを起こさないように気をつけてくださいね。 春〜秋は1日2回、冬は2日に1回程度が目安です。小さな鉢植えは入っている土の量が少ないので、思っているよりも早く乾燥しがちです。 土が乾いていないか、注意深く観察してください。
育て方(3)【肥料】 肥料は有機性のものを与えるとよいでしょう。タイミングとしては、4月・5月・9月の年3回が目安です。 4月に与える際は、花が終わったあとに施しましょう。たっぷりと水をやり、適切に肥料を与えれば、枝に力がついて花付きがさらによくなりますよ。 育て方(4)【用土】 一才桜は水持ちがよく、栄養が豊富に含まれている土を好みます。独自で配合する場合には、赤玉土と鹿沼土、川砂や腐葉土を混ぜて作るとよいでしょう。
育て方(5)【剪定】 剪定箇所からは芽が出づらくなるので、生育上の問題がなければ剪定はせず、自然に育つのに任せて構いません。 しかし病害の起こった枝があったり、混み合っていて風通しが悪くなっていたりする場合には、早めに剪定を行いましょう。 タイミングは、翌年の芽がつく前の5月ごろが目安です。間違って花芽を落としてしまわないように気をつけてください。
育て方(6)【植え替え】 2年〜3年に1回、成長に合わせて植え替えを行います。時期は夏場と冬場を避けた、11月〜3月の間が適期です。 根を土ごと引き抜いて、古くなった部分を切り取ります。鉢底に新しい用土を入れ、ひとまわり大きな鉢に植え替えましょう。 化粧土や苔を配置すると、より雰囲気が出て素敵ですよ。
育て方(7)【花がら摘み】 花が終わったら、その都度こまめに花がらを摘んでください。枯れたり傷んだりしている葉も一緒に取り除くとよいでしょう。 このちょっとした手入れの有無で、次の花芽の付きが格段に変わります。 古い花がらを整理することは、害虫や病気の予防にもなりますよ。
【一才桜の開花時期】 一才桜「旭山」の開花時期は、4月中旬です。公園や学校などに一般的に植えられている「ソメイヨシノ」よりも1週間ほど遅れて、八重咲きの花を咲かせます。 ソメイヨシノでのお花見を楽しんだあと、鉢植えの一才桜でもお花見が楽しめます。
【一才桜の花言葉】 一才桜「旭山」独自の花言葉はありませんが、桜全般の花言葉として、「精神の美」「優美な女性」というものがあります。 寒い冬を乗り越え枝いっぱいに花を咲かせるようすが、精神の美しさや優雅な女性を連想させるのでしょう。 また、旭山の元になっている「サトザクラ」という桜には、「しとやか」「ゆたかな教養」という知的な花言葉もつけられていますよ。
【一才桜の用途】 誕生日 結婚記念日 送別 お悔み お供え バレンタイン ホワイトデー 卒業祝 入学祝などの記念日のプレゼントのフラワーギフトに人気でお勧めいたします。
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