アスリートにおける股関節痛・鼠蹊部痛の評価と治療 [ 理学療法 ME295-S 全2巻 ]

■解説:
小野 志操
京都下鴨病院 理学療法部 科長/理学療法士、専門理学療法士(運動器)、整形外科リハビリテーション学会上級指導員(認定AA)、健康科学修士(畿央大学)
■撮影協力:京都下鴨病院
サンプル動画


収録内容

難しいと言われる股関節痛・臀部痛に挑む!

アスリートの鼠径部痛は、診断・評価・治療とその適応について一定の見解が得られていない領域です。 スカルパ三角の中で発生する症状と言われていますが、分からない点も多いため、「あたかも、バミューダトライアングルのようだ」とも言われたりします。

鼠径部痛の主なものとして、FAISと鼠径部痛症候群(GPA)があげられます。 FAISは、骨形態の異常を背景とした股関節周囲のインピンジメントによって起こる症状で、股関節前方に圧縮応力が加わることで発生します。 GPAは、いわゆるスポーツヘルニアと呼ばれるもので、股関節前方に伸長刺激が加わることで発生します。

≪単純X線・CT・MRI・超音波画像の見方を学ぶ≫
今回はこれら鼠径部痛に関して、現状での最新の情報を紹介するとともに、現在行っている鼠径管周辺の触診や運動療法の実技を交えながら詳しく解説していきます。 単純X線・CT・MRI・超音波画像(動画)も数多く取り上げていますので、画像の見方についても学ぶことができます。

≪治療手順は、関節可動域⇒筋力⇒協調動作≫
理学療法士・作業療法士にできることは、関節可動域、筋力、協調動作の改善ですが、これらを解決することで運動時痛を改善することも可能となります。また、治療手順は、まず関節が動く状態にし、そして筋力を増加させ、運動を学習するという流れがセラピストの行うリハビリテーションでは大切となります。このことをよく理解し、運動療法を考えていきましょう。

病態把握には発症機序と解剖の理解、接触技術が必要不可欠!

アスリートにおける股関節痛・鼠径部痛の評価と治療

≪本作では、様々な画像、資料を用いて解説し、触診や治療の実技を紹介しています≫


ME295-1 FAISと鼠径部通症候群(GPA)(80分)

鼠径部痛の治療に対する考え方と、鼠径部痛の主なものであるFAISと鼠径部痛症候群(GPA)についてさまざまな資料を用いて解説し、さらに鼠径管周辺の触診についての実技を紹介しています。

はじめに

鼠径部痛の特徴と分類

Femoroacetabular Impingement Syndrome(FAIS)について
・FAISとは(圧縮応力が鼠径部に加わることで発症する)
・FAISの画像(単純X線・CT・MRI)の見方
・FAIS症例の症状の特徴
・股関節唇損傷症例

鼠径部痛症候群について
・鼠径部痛症候群とは(伸長刺激が鼠径部に加わることで発症する)
・鼠径部痛症候群の画像(単純X線・CT・MRI)の見方
・鼠径部痛症候群の評価

鼠径管周辺の触診

体幹強化に対する考え方


ME295-2 運動療法の実際(60分)

鼠径部痛に関連する股関節周囲をエコー画像により観察することで解剖の理解を深め、そして、FAISと鼠径部痛症候群それぞれに対する治療の方法について、臨床例や実技を交えながら紹介しています。

運動療法の考え方と股関節周囲の観察
・関節内での炎症と周辺筋群の反応
・エコー画像による股関節周囲の観察(腸腰筋周囲、AIIS周囲、鼠径管周囲、中臀筋・小臀筋)

FAISに対する治療
・FAISに関与する筋の解剖学的特徴
・股関節開排動作制限に対する小殿筋の関与について
・大腿骨頸部軸を意識した回旋運動
・FAISに関与する筋の拘縮に対する徒手操作
・外閉鎖筋に対する評価とセルフエクササイズ
・治療実技(大腿直筋、小臀筋、内閉鎖筋、外閉鎖筋)

鼠径部痛症候群に対する治療
・体幹可動域改善を目的とした治療
・鼠径部痛症候群に関与する解剖
・鼠径部に加わる伸長刺激を軽減させる徒手操作
・鼠径部痛症候群に対するテーピング
・治療実技(外腹斜筋、垂体筋・腸腰筋・恥骨筋、長内転筋)

最後に

2021.7