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1957年インディアナ州出身。2016年現在、NBA・トロントラプターズのヘッドコーチを務めている。ケンタッキー大学を卒業後、母校でコーチに就任。1989年からは積水化学やいすゞといった日本のチームでコーチとして活躍した。その後シアトル・スーパーソニックス(AC)、ミネソタ・ティンバーウルブズ(HC)、ダラス・マーベリックス(AC)などを経て、2011年より現職。2015-2016シーズンにはチーム史上最多となる56勝という成績を挙げた。
桜花学園井上監督が語る「ドウェイン・ケーシーと当DVDの感想」はこちら!クリニックの取材記事はこちら

NBAと言えば、世界最高のプロバスケットボールリーグであることを疑う者はいないだろう。今回は、そのNBAでトロントラプターズのヘッドコーチとして指揮を執るドウェイン・ケーシー氏をお迎えして、チームディフェンスの極意を伝授していただいた。 NBAと日本ではレベルが違いすぎるのではと感じる方もいるかもしれないが、ケーシー氏の展開するディフェンス理論は、驚くほど基本に忠実であり、クリア、かつ緻密なもの。
日本の中学・高校から大学レベルまで幅広く活用できる、基本をつなぎ合わせたコンビネーションディフェンスのクリニックとなっている。
まずは基礎中の基礎、ボールマンに対するポジショニングを丁寧に確認してクリニックスタート。ストレートドライブをされない間合いの取り方、シチュエーションごとの方向付けをドリル練習した後、ヘルプディフェンスのポジション取りについてのレクチャーに入っていく。デモンストレーションを見たケーシー氏はすぐにストップの合図。多くの日本人プレーヤーがそうするように、スライドステップで移動した選手に対して、こうアドバイスした。
「シフトはスライド移動ではなく、より速く移動できるスプリント(全速力)で移動すること」
すると瞬く間にヘルプポジションに入るディフェンダーの動きが速くなり、チームディフェンスに勢いが増した。難しいことではない、たった一言、「スプリント!」のマジックワードが、ディフェンスの意識を一変させたのである。 続けてケーシー氏は、ヘルプの後に陥る可能性があるピンチを、一つずつ解消していく。パスアウトされた場合、ディフェンスは再び全速力でボールに詰め寄る。ドライブに対応できるよう細かく足を刻み(チョッパーステップ)、シュートを打たれないようにハンズアップ(ハイハンド)、フェイクに引っかかった場合のリカバーの動きなどを細かくチェック。失点の危険があるポイントをすべて指摘し、プレーヤーに改めて認識させていく。

後半はこの基本動作をベースにコンビネーションディフェンス、チームディフェンスへと発展させていく。近年、最もやっかいなディフェンス技術の一つとして、対ピック&ロールが挙げられるだろう。ディフェンスの動きを見てシュート、ドライブ、ロールを自在に選択し、敵を翻弄する難攻不落のオフェンスシステム。この攻撃を崩すのは一体どれほど高度なディフェンスなのだろうと思いきや、ディフェンスの策士は、前半の基本ディフェンスにいくつかのスパイスを効かせただけで、驚くほど効果的、効率的に崩してみせた。ピック&ロール、ドライブを織り交ぜたフリーオフェンスに対しても、基本形をつなぎ合わせたチームディフェンスで対応。わずかな時間で、個の基礎ドリルからチームディフェンスの完成形へと導くその過程は、まさに圧巻の一言である。

ここまで、ディフェンスの基本、基礎という言葉を連発してきたが、それらも決して不変ではない。プレーレベルの向上や複雑なオフェンスシステムの登場によって、ディフェンスにも“新たな基礎”が必要な時代にきている。日本ではミニバスでゾーンディフェンスが禁止となり、ヘルプディフェンスの本格導入は中学からとなった。ピック&ロールが当たり前のように攻撃の中心となり、ルールも毎年のように変わっている。このクリニックで、ケーシー氏は時代とともに変わりゆく“現在進行形の基礎”を提唱してくれた。ぜひ、この時代に相応しいディフェンスクリニックを体感していただきたい。
Disc1収録内容
956-1 マンツーマンディフェンスドリル
[ボールマンに対しての付き方」「ヘルプサイドの入り方」というマンツーマンディフェンスのテーマを、ドリルのなかに落とし込んで解説します。年代問わずおざなりになりがちなポイントを細かく徹底させ、ムダのない動きと相手への圧力をつくり上げていきます。
■イントロダクション
■マス・クローズアウト
■タグ・クローズアウト
■ベース・ゴー
■フラッシュ
(51分)
2016.11
Disc2収録内容
956-2 ピック&ロールディフェンス(マンツーマン)
マンツーマンディフェンスにおける「ピック&ロール」の対応法を紹介します。あえて難しい動きではなく、ポジションの取り方や手の使い方など、欠かせない基本の動きから徐々につくり上げます。後半にはハーフコート、フルコートでの5対5のなかでコーチングを行います。
■イントロダクション
■ウイング(1)
■ミドル(1)
■ウイング(2)
■ミドル(2)
■トランジション
(69分)
2016.11
Disc3収録内容
956-3 ピック&ロールディフェンス(ゾーン)
ゾーンディフェンスにおける「ピック&ロール」の対応法を紹介します。ここで意識すべきなのが「マンツーマンとゾーンの違いを分からないように」すること。バンプ、声掛けや指さしなどの基本を徹底して行います。最終的にはこれらの基本をつなぎ合わせて完成形にしていきます。
■イントロダクション
■バンプダウン
■ピック&ロールディフェンス(1)
■リビュー(review)
■ピック&ロールディフェンス(2)
(47分)
2016.11