JVCAとは…
一般社団法人日本バレーボール指導者協会。
会長は元日本バレーボール協会副会長・専務理事の豊田博氏。
「指導者の資質向上を通じてバレーボールの価値を高めること」「指導能力の向上を通じ、スポーツ指導をリードすること」を目的とし2015年に設立された。全国各地でクリニック・勉強会を開催している。
ダグ・ビル(Doug Beal)氏
アメリカバレーボール協会(USAV)会長。元アメリカ男子ナショナルチーム監督。
1984年ロサンゼルス五輪でバレーボールにおけるアメリカ初の金メダルをもたらした。データによるゲーム分析とともに、2人制サーブレシーブやリードブロックを導入し、その後のバレーボール戦術の基礎を築いた。
■オンコートセッション「ゲームの『読み』とリードブロック」リードブロックをどのように指導すべきか、高校生をモデルにダグ・ビル氏がコート上で解説してくれました。ブロック指導のキーワードである「アイワーク」「フットワーク」「ハンドワーク」について、指導者の立ち位置と注視すべきそれぞれのポイントは何なのか、分かりやすく示してくれています。
■クラスルームセッション「バレーボール指導の歴史とその未来」ダグ・ビル氏がバレーボールの歴史に存在する、学ぶべきものを持つチームを「スクール」と呼び、どのチームから何を学んだかを説明します。6人制の世界大会が開催された初期のソ連の強さ、五輪種目となって最初の金メダルを獲得した全日本女子、ミュン ヘン五輪での全日本男子、モントリオール五輪でのポーランドなどのチームから、強いチームを作るためのエッセンスの抜き出し、アメリカ男子チームがロス五輪に向けて何をしてきたのかを話してくれました。
◎成功する指導者の特徴
◎7つのスクール(学ぶべきチーム)
セミナーの参加者から推薦文をいただきました
●札幌市立あやめ野中学校教諭・杉山 哲平氏
(弊社刊 897-S バレーボール初心者を育てる「上達の仕組みとエッセンス」
〜指導者も選手も変わる “手助け” コーチング〜 指導・解説)
指導現場においてブロックの技術は、なかなか成果を実感しにくく、指導が難しいと言われています。
また、日本ではディグやレセプションを中心として守備の強化が伝統的に練習の柱となってきました。
しかし、ブロックは今やトータルディフェンスという流れになっており、守備の核を成すものです。
したがって現代バレーの戦術の変遷においても、ブロック戦術というのは大変重要なものです。
今回の「リードブロック」というものは、現代のバレーでは、世界的に標準化されたものである一方、日本ではなかなか浸透してきませんでした。
おそらく、チームづくりや技術指導で、ブロックがあまり重視されなかったこと、さらにはバレーボールのゲーム展開というマクロな視点ではなく、個別に切り離されたスキルとして考えられてきたところに原因があるかもしれません。
今回のダグ・ビル氏のレクチャーでは、そういったバレーボールの戦術の変遷と、現代バレーでリードブロックが標準化されている背景、さらにはブロックがいかにバレーのゲーム展開で重要なものなのか。いろんな気づきを与えてくれます。
同時に、日本の伝統的な練習に対する改善点でも示唆をもらえる内容となっています。
(62分)2016.01