☆スパイラルオフェンスとは…
中村和雄HCが考案したオフェンス法。ドリブルを最小限に抑え、相手のディフェンスの状況を判断する力と、小さいセンター(インサイドプレーヤー)でもできる素早いパス回しで、相手陣形を崩していきます。献身的かつ連続した動きをすることで、ゴール付近のスペースを有効に使うことができる、まさに「日本人向け」の攻撃方法です。
2014年の全中で、ベスト16に進出した香川県・綾歌中の指導、練習法を紹介します。
綾歌中は2013年夏の大会では地区予選で敗退し、県大会にも出場できなかったチームでした。平均身長も160cm台の、むしろ小さい部類に入ります。そんな“普通の”中学生たちが冒頭のような結果を残したのは、今回紹介する「2つの要素」が大きく関係しているのです。
まず、メインとなるのが『スパイラルオフェンス』です。中村和雄氏直伝のオフェンスを、北本監督が中学生に合った形にアレンジし、指導しています。ここではサイズのないセンターが献身的に動くこと、そして5人がDFの状況を見て判断する力が重要となります。能力がなくても、徹底さえできればどんなチームでもできるのがスパイラルオフェンスの特徴なのです。
そしてもうひとつが同校で毎日行う『ルーティーン』です。ここで特に力を入れたのがウォーミングアップを兼ねたトレーニング。股関節、肩甲骨、体幹などを強化し、柔軟で伸びしろのある身体をつくります。そして日課としてディフェンスドリルを行い、合わせて約1時間。これは試合の当日も欠かさず続けてきたものでした。
工夫と徹底でチームは強くなる。あなたのチームにも、ぜひこの考えを取り入れてみてください!
Disc1収録内容
865-1 ルーティーン「トレーニング&ディフェンスドリル」
綾歌中で年間を通じて行ってきた「ルーティーン」を紹介しています。まず、股関節、肩甲骨、体幹といった部位の強化を行います。ケガをさせず、伸びしろを作るという意味でも重要なものばかりです。後半にはディフェンスドリルを収録。選手たちには体で覚えてほしい、基本の練習となっています。
■イントロダクション
■股関節
・その場 7種類
・動きながら 5種類
■肩甲骨
・その場 8種類
・動きながら 6種類
■体幹 8種類
■ジャンプ 4種類
■ディフェンスドリル
・1線 フットワーク
・1線 ハンズワーク
・1線 リバウンドドリル
・2線 ディナイチェイスドリル
・3線 ピストルスタンスドリル
・シェルディフェンス
・オールコート フットワーク
・ローポスト1on1
(82分)
2014.11
Disc2収録内容
865-2 スパイラルオフェンス(1)「原則・基本パターン・バリエーション」
まず、スパイラルオフェンスの定義と基本のパターンに関して、ボードを使った解説を行います。定義を理解したのちに「3out・2in 」と「4out・1in」という、2つのフォーメーションの形を見せていきます。ここが基礎となる部分だけに、しっかりと定着させておきたいところです。
■イントロダクション
■3out・2inの原則/基本パターン
・スパイラルオフェンスとは
・アウトサイドプレーヤーへのパスエントリー
・ガードのドリブルエントリー
・インサイドプレーヤーへのパスエントリー
■3out・2inのバリエーション(5on0)/指導法
■4out・1inの原則/基本パターン
■4out・1inのバリエーション(5on0)/指導法
■5on5 試合のイメージ
・3out・2in
・4out・1in
(51分)
2014.11
Disc3収録内容
865-3 スパイラルオフェンス(2)「ディフェンスの状況に応じたハンドオフプレー」
スパイラルオフェンスを、より実戦的な場面で使えるよう選手に落とし込んでいきます。ここではアウトサイドプレーヤー、インサイドプレーヤーを起点としたパターンを多数紹介します。いずれもハンドオフを交えながら、ディフェンスの動き・状況に対応したものになっています。
■イントロダクション
■アウトサイドプレーヤーにパスエントリーした場合
■インサイドプレーヤーにパスエントリーした場合
■速攻からのスパイラルオフェンス
(52分)
2014.11