ソフトボール指導者にとって頭を悩ます問題のひとつに、「ビギナーの指導」があります。
特に中学校の部活には経験者ばかりでなく、完全な初心者も多く入部してきます。仮に経験があったとしても、技術的にも体力的にも、まだまだ未発達な選手が多いのが実情です。
しかし、こうした選手たちを教えることが意外と難しい。それだけに、これまでにも様々な方法が提案されています。ボールの握り方、バットの振り方、初心者の練習方法… いろいろな切り口のものがありますが、なかなか上達につながらないと感じられているのではないでしょうか。
そこでこのDVDでは、これまでの常識を覆すような“ビギナー向け”の指導・練習方法を紹介します。
ビギナーを教えるとき、ついやってしまうのが「投げ方・打ち方」を最初に教えてしまうこと。選手によってはできる場合もありますが、ほとんどの場合でうまくいかないものです。なぜならその選手たちは「動き方」を知らないからです。動き方の基本となる「立ち方」や「走り方」などができないのに、もっと難しい投打の動きができるはずがないのです。今作ではこの「動き方」に焦点を当て、ソフトボールの指導へとつなげていきます。
指導・監修は岡山市立竜操中学校の重田浩範監督。行く先々、複数の無名校を、すべて全国大会へと導いた名将です。
今回は重田監督の“指導のベース”となる部分を紹介しています。遠回りなようで、実は上達の近道となる要素。ビギナーはもちろんですが、クセが治らない選手や伸び悩む選手にも役立つ、そんな1本です。
821-1 プレーにつながる“走り”と“動きづくり” (47分)
「いい走りをすることがいいプレーに変わる」をモットーとした指導を紹介していきます。やっているメニュー自体は新鮮なものではありません。しかし、その考え方や意識させるポイントはこれまでのソフトボールではあまり言われてこなかったものです。「なにをやるか」ではなく「どうやるか」に着目してご覧ください。
■イントロダクション※2巻共通
■ストレッチ
呼吸を意識し、腹圧を高めながら行います。また、リズムを伴いながら肩甲骨や股関節の動きを導いていきます。
・ストレッチ
・ブラジル体操
・メンタルトレーニング
■サイキング
目線と呼吸に重点を置きながら、チームでのランニングを行っていきます。呼吸を合わせ、心を合わせ、そして目線を合わせます。
・チームランニング
■テクニカル
ミニハードルを使って、自然に「いい走り」ができるように導いていきます。ここでも目線や肩甲骨の動きに焦点を当て、指導をしていきます。
・走りのリズム矯正
■走りの動きづくり
ソフトボールの技術に直結する、走りを中心とした動きづくりを行います。岡山竜操中でこだわっている「スタート」を紹介しています。
・スキップ
・バウンディング
・軸足スタート&ダッシュ
・半身ダッシュ
・正しい軸足スタート
821-2 ここからはじめる!“走塁”と“キャッチボール” (69分)
動きの基礎を学んだあとは、ソフトボールの動きにつなげていきます。走塁とキャッチボールという、ビギナーがまず取り組むべき要素を例に紹介します。ここで大切なのは細かい技術よりも、どのように体を使っているかということ。ここに出ていない打つ・守るという動作にもすべてつながってきます。
■イントロダクション ※2巻共通
■走塁
1年生など、ビギナーとしてソフトボールを覚えるときには、まず走塁から覚えるようにしています。目線の運び、ベースコーチの仕方などをこだわりの理論で紹介していきます。
・ダッシュ
・一塁を駆け抜ける場合
・一塁オーバーランの場合
・盗塁
・一塁から三塁を狙う場合
・走塁について
■キャッチボール
1巻目で身につけた動きを応用し、投げる動作につなげていきます。走る動きと投げる動きには密接な関係があります。普段のキャッチボールも意識次第で変わることが実感できるはずです。
・キャッチボール
・動きながらのキャッチボール
・四角パス
■おわりに
(69分)
2013.12