いかに優秀な投手でも、1試合のなかで何度かはピンチを迎えます。このとき、守備陣がもたついて失点を許すようでは接戦(+トーナメント)を勝ち上がることはできません。送球、捕球の基礎をしっかりと身につけ、どんなピンチにも動じない連携プレーをこなすことが、勝利への近道となります。
そこで、今回は「守備」をテーマに様々な練習法を紹介します。指導・監修は、守備に強いこだわりを持つ、京都西山高校の吉田監督。日本一と謳われたキャッチボールメニューや、徹底的に行われるゴロキャッチなど、これまでの長いキャリアのなかで培ってきたものを見せてくれました。限られた環境や練習時間のなかでも、確実に結果を出す方法がここにあります。
中学・高校の指導者のバイブル的な作品です。
守備の基礎となる「キャッチボール」と「ゴロ捕球」を軸に解説します。女子選手が陥りやすい欠点などを紹介しながら、様々なドリルを紹介していきます。
■イントロダクション
■キャッチボールの分習
送球ミスをなくすため、様々な方法でアプローチしていきます。
捕球側との呼吸も重視し、リズミカルにキャッチボールを行います。
■実戦に近づけたキャッチボール
ハイスピードでのキャッチボールや、カットプレーの練習など、
実戦に近い形で正確性を身につけていきます。
■ゴロキャッチング
ゴロを捕球する形を、基礎から徹底的に身につけるドリルです。
グラブさばき、フットワークなどを細かく指摘するのがポイントです。
■1ヵ所集中ノック
マウンド周辺に受け手を置き、バウンド感覚を養うノックを行います。
ポイントは「ハーフバウンド」を避けるためのスタート(1歩目)です。
■足まわりをつけるノック
フットワークに重きを置いた、内野を広く使ったアイディア練習です。
送球に移るためのボールへの入り方など、球際の強さも養います。
1巻目で身につけた基礎を、実戦に生かしていきます。試合で使える、本物の守備力を伸ばしていくためにも欠かせない練習です。
■コンビネーションノック
失敗が起きやすい打球コースを想定し、野手のコンビネーションプレーを鍛えます。コールプレー(声)を厳しく指摘しながら行なっていきます。
■想定ノック
ランナー1塁、ランナー3塁、ランナー1・3塁など、シーンを想定したノックを行います。吉田監督ならではの指摘など、見習いたい要素が盛りだくさんの練習を収録しています。
2011.10