本作では、指導歴30年、長年に渡り公立高校の女子ソフトボール指導に携わられてこられた鈴木秀典氏に、初めてソフトボールに接する選手を一定のレベルまで成長させることができる練習法・指導法を紹介していただきました。
過去に指導をしてきたチームは、初めてソフトボールに取り組む選手ばかり。しかし、各選手の特性に適した指導と、高い目標を持って練習に取り組ませることで、経験者の多いチームにも負けないチームへと成長。インターハイをはじめ、上位大会への切符を何度も手にしてきました。
時間も環境も限られた中で、どのようにチームを築きあげていくのか。それは基本の形を徹底して習得させることです。経験がないからこそ可能性は無限大です。導入部分を重要視され、ソフトボールの特性を理解させながら、正しいフォームを確立していきます。また、日常生活動作とソフトボールの動作を結びつけて動きを説明することで、イメージがしやすく理解も早まります。
大切なことは正しいフォームは決して1つではないということ。指導者には選手ひとりひとりの個性を理解し、それを活かしながら最適な動作へと導いていく指導力が求められます。見極めが難しい部分でもありますが、30年間で選手と共に編み出された豊富なアイディアで、分かりやすく落とし込みます。
初心者や経験の浅い選手が多いチームの指導者必見です!是非、ご覧ください!
初心者は打球に対する恐怖心が強いです。しかし、転がってくる打球に対し、正しく捕球姿勢をとることができれば恐怖心を和らげることができます。また、自分がどこまでの範囲(左右・前後・高さ)を守ることができるのか知ることも、技術の向上においてとても大切なポイントです。意図的に試合ではないような動きを取り入れ、自分の限界や特徴を知りながら、動きを身体に染み込ませていきます。
初めてバットを握る選手には、まずはバットの特徴を理解させることが重要です。バットは重く、変わった形状をしています。それを理解した上で自分に合ったバッティングフォームを形成していくことが、上達のカギとなります。また、ソフトボールにおいて左バッターの戦力はとても有力です。そのため左バッターを育成していくことがチームを作る上で大きなポイントとなります。セーフティーやスラップなどを上手に活用することで、攻撃の幅はとても広がります。