“ジュゼッペ・ジュスティ”のバルサミコは、モデナの中心街にあるアチェタイア(熟成室)から生まれます。アチェタイアのある建物は1605年から続く最古のもので、現在9代目のジュゼッペ・ジュスティ氏が受け継いでいます。熟成12年以上のDOP「バルサミコ・トラディショナーレ」ばかりでなく、さまざまな熟成年の商品が味わえます。混ぜ物を一切しないジュゼッペジュスティのバルサミコは、熟成年の若いものにはさっぱりとした酸味があり、樽の中で熟成を重ねるごとにコクと甘みも重なります。いろいろなシーンでお楽しみください。 ◆バルサミコ酢の歴史◆ バルサミコは北イタリア、エミリア・ロマーニャ州の中世の都市モデナから、レッジョ・エミリアにかけて、古くから伝わる伝統的な酢。 艶やかな暗褐色で、長い熟成がもたらすとろりとした舌触り、かぐわしい花の香りとまろやかな甘味。同じようにブドウが原料ですが、ワインビネガーとは、まったく質が違います。「公爵の酢」「黄金の液体」というとても酢とは思われない高貴な別称があります。 その起源は古く、中世にまでさかのぼります。モデナ地方一帯を支配していた貴族エステ家によって生産は厳しく管理。長い間、ロシアやヨーロッパなどの他の公国の王族・貴族に贈物として送られるほか、モデナを中心とする上流階級の専有され、庶民の口に入ることはありませんでした。 生産に手がかかり、量産が難しいのが本物のアチェート・バルサミコなのです。原料はモデナ地方特産の甘味の強いトレッビアーノ種という白ブドウ。これを種子や皮ごと潰して桶に静置したあと、麻袋に入れて自然に流れ出るブドウ液を取出します。これを半量まで煮詰めて冷まし、デカンティング(沈殿したものを取り除く)した後、樽詰めし熟成します。ただ樽熟成を行うのでなく、「リンカルツォ」、材質の違う樽に移しかえながら熟成するのです。 木の樽ですから、熟成の間に樽に吸収されたり、蒸発したりして、違う樽に移す1年後にバルサミコは70%位 に減量するそうです。そして、次の年にはまた減っていますので熟成年によって樽は小さくなっていきます。 こうして、熟成され長いものでは100年というバルサミコがあるそうです。 バルサミコが脚光を浴びる様になったのはごく最近のことです。戦後、ごく一部のシェフに、高価で美味なバルサミコの名が知られるようになりました。 本来、モデナ州周辺で作られたブドウを原料に「リンカルツォ」12年以上の熟成したものだけに「アチェート・バルサミコ」の名が許されましたが、現在は基準ができて細かく管理。12年以上のものをDOP「バルサミコ・トラディショナーレ」。ほかに熟成年や添加物(ワインビネガー、カラメル、甘味料)によって、格付けされて、手ごろな価格でカジュアルに味わえるバルサミコが量産されています。 9代にわたって、混ぜ物なしの伝統製法を守り続けた、ジュゼッペ・ジュスティのバルサミコの味わってください。 |