美狂乱 - ブラッドライナーズ

レーベル:June Dream
品番:IACD11600
商品区分:国内盤
商品仕様:
*E式ダブル限定紙ジャケット仕様〈セルフ・ライナーノーツ付〉
美狂乱 - ブラッドライナーズ / BIKYORAN - BLOODLINERS
1974年に須磨邦雄によって結成された美狂乱は、静岡を中心にライヴ・バンドとして活動していたが、1980年代に入ってキングレコード傘下のNEXUSと契約。1982年にセルフ・タイトル・アルバムでデビュー、翌年に発表した『パララックス』はそのテクニックとキング・クリムゾンを彷彿させる完成度の高いサウンドから日本を代表するプログレッシヴ・ロックの傑作と評され、新月やKENSOなどと共に日本におけるプログレ“第二世代”の中で最重要バンドの一つとなった。その後、幾度かの活動休止を挟みつつも美狂乱としてのレコーディングを行い、プログレッシヴ・ロックというカテゴリーを脱却した幅広い音楽性のアルバムを制作。須磨邦雄はソロ・アルバムの制作やTVアニメのサウンドトラックを手掛けるなど現在も多方面で活躍する。そして2025年、満を持して美狂乱としての久々の新作『ブラッドライナーズ/BLOODLINERS』を完成させた。

本作はリーダーの須磨邦雄による3rdソロ・アルバム『塞がれた楽園』(2024年)と同時期に制作が始まる。美狂乱の5thアルバム『アンソロジーvol.1』(2002年)から参加している息子の須磨和声によるヴァイオリンと、裏庭が富士山という絶好のロケーションに位置するスタジオ<Mountain North Studio>でのレコーディングにより今年6月に完成する。そして“プログレッシヴ・ロック”然としたある種のマンネリ化された古臭さを経ることなく、モダンでオルタナティヴなサウンドにもアプローチし、美狂乱を美狂乱たらしめる『太陽と戦慄』期のキング・クリムゾンを想起させる鋭利でスリリングなサウンドや驚異的な演奏力を維持したアルバムを創り上げる。

開始10秒のインパクトで聴く者を魅了するようなハード&ヘヴィな美狂乱サウンドの「ショート・フィルム〜ロック・ミー」。須磨邦雄がリスペクトするレッド・ツェッペリン/ジミー・ペイジの音楽性を美狂乱として表現した「砂の宮殿」や「チェック1.2.3.」もこのアルバムを彩る。そして初期キング・クリムゾンのパフォーマンスを彷彿させ、「21世紀のスキッツォイド・マン」に対する美狂乱としてのアンサー・ソングで己の実存を問う歌詞を乗せた「地殻変動」は圧巻! 前述した息子の須磨和声(ヴァイオリン)や実姉の三枝晴美(ヴォーカル)を加えたメンバーにより、生まれ故郷であり活動拠点でもある静岡県富士宮市でレコーディングされたこの作品は、まさに『ブラッドライナーズ=血族』というタイトルがふさわしい。

オリジナル紙ジャケット/ブックレットには写真家、内藤忠行のアートフォトを使用し、須磨邦雄によるセルフ・ライナーノーツを封入したファン必携の作品に仕上がっている。