翌日発送・水俣病にたいする企業の責任 増補・新装版/水俣病研究会

出版社名:石風社、地方・小出版流通センター
著者名:水俣病研究会
発行年月:2025年03月
版:増補・新装版
キーワード:ミナマタビョウ ニ タイスル キギョウ ノ セキニン、ミナマタビョウ ケンキュウカイ
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内容情報
資本の論理に対し安全の論理を構築−−。水俣病第一次訴訟を共同作業により理論面で支えた、ユニークな研究成果



現在そして未来への責任と施策を問うた、先駆的な書



−−−〈増補・新装版〉刊行にあたって



有馬澄雄(水俣病研究会代表)



 水俣病研究会は、1970年8月に『水俣病にたいする企業の責任−−チッソの不法行為』(水俣病研究会著、水俣病を告発する会刊、以下「本書」)を「研究報告第1報」として上梓しました。このたび、解題と注記を付して本書の〈増補・新装版〉を刊行いたします。

 本書は、専門を異にする研究者やチッソの労働者など、市民が手弁当で参集して学際的な議論を深め、工場廃水からのメチル水銀中毒(いわゆる水俣病)事件の実態と原因企業チッソの加害責任を詳細に明らかにした報告書です。安全性の考え方をベースに、それまでの学説・判例を覆す画期的な過失論を展開したばかりでなく、企業体質にまで遡ってチッソの責任を明らかにしたことで、第一次訴訟(1969年6月〜1973年3月)を理論面で支えました。短期間で達成された渾身の内容は、現在も決して色あせていません。