内容情報
近年、「良いワインは良いブドウから」ということで、注目されはじめている醸造用ブドウ。2018年10月から新しい表示ルールが適用され、日本ワイン(日本国内で栽培されたブドウのみを使用して国内で醸造されたワイン)の原料としてブドウ主産地などで増産態勢が打ち出されています。
しかしながら、日本ワインの割合は国内に流通するワインの5%弱。日本国内で栽培されるブドウの大部分は生食用で、醸造用ブドウはブドウ生産量のうちの1割ほどに過ぎません。もともと醸造用ブドウには生食用とは異なる品種、品質が求められるだけに、栽培体系についてもワイン生産地の風土、気候に基づいた知識、情報を共有することが必要となります。
そこで本書では醸造用ブドウの品種はもとより、栽培地の気象・立地条件、植えつけ・仕立て方、整枝剪定、管理・作業、生理障害・病虫害対策などのポイントをわかりやすく解説します。日本初の醸造用ブドウに特化した栽培マニュアル書です。
執筆陣は日本ブドウ・ワイン学会会長(酒類総合研究所)後藤奈美、山梨ワイン酒造組合 齋藤浩、植原葡萄研究所 植原宣紘、日本ブドウ・ワイン学会事務局長(山梨大学附属ワイン科学研究センター)奥田徹など第一人者9名で編成しています。