内容情報
東京との「格差」を縮め、グローバルとの「距離」を超える。
コンテンツという文脈で、ローカルの観光と産業を包括的に捉える。
アニメの「聖地巡礼」が流行語になったり、北海道発のコンテンツ『水曜どうでしょう』が全国区の話題にもなった。つまりローカル発のコンテンツが全国規模で展開できる可能性を持ち始めている。そしてそのトレンドを、デジタル技術が後押ししている。デジタルは誰でも情報の発信が可能になるという新たなスキームを具現化させ、東京一極集中の「地域格差」を縮め、配信の「距離格差」も縮めて、コンテンツのグローバル向け発信を可能にした。つまりはコンテンツがローカルの未来を変えるポテンシャルを持ち始めたのだ。
本書で注目するのはマンガ、アニメ、映画、ドラマ、小説などの作品を軸に、コンテンツを活用した観光創出と産業振興である。これまでコンテンツに関しては観光、産業、いずれかに立脚した研究が多かったが、本書ではその両方を包括した形での地域振興策を提案する。コンテンツ産業はローカルの未来を救いうるだろうか。