内容情報
◆人材のダイバーシティ(多様化)が進まない原因とは
◆賃金を上げる人事とは何か
◆人材の流動化が進むと、どのような変化が生じるのか
ESG、SDGsへの対応を進める企業が増えているように、サステナビリティ重視の経営環境が急速に進展している。そのようななか、企業と社会の持続的成長を実現する人的資本の構築や、ダイバーシティ&インクルージョンの実現などは重要な対応項目とされ、これらの領域を主管する人事部門にとって、それは喫緊の課題となっている。
賃上げ、ジョブ型への転換に対する関心も高まっている。賃金停滞の原因として、転職の少なさや解雇規制の強さなどを指摘する声はあるが、人材流動化が進むと具体的にどのような変化が起こるのかは、明確になっていない。
そこで本書では、英米のデータをもとに、日本の賃金停滞問題を解決する人事のあり方として、ジョブ型・マーケット型人事(賃金決定)の実態を紹介するとともに、SHRM (Strategic Human Resource Management;戦略人事)研究に基づき、社会と企業の持続的成長を実現する人的資本の構築に関して、その具体的方策を提示する。
主な内容
序章 人事が実現するサステナビリティ経営
1章 国際比較からみた日本型人事の特色
2章 日本型人事の変化−1990年代からの長期トレンド
3章 サステナビリティ重視の世界的潮流−人的資本が経営の重要テーマに
4章 ダイバーシティ&インクルージョンの推進−サステナビリティ経営実現のポイント
5章 人事を取り巻く環境変化−ヒト面での日本国内の変化
6章 賃金を上げる人事とは何か−ジョブ型・マーケット型人事の実態
7章 SHRMから探るサステナビリティ経営実現への道
8章 社会環境と適合する人事戦略の追求−制度派組織論から分析するサステナビリティ環境の普及プロセス