内容情報
ガマンばかりの人づきあい、見た目のコンプレックス、将来への不安…
仕事・恋愛・人間関係で疲れた心を癒す「読む処方箋」
●著者メッセージ ※「プロローグ」より抜粋
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求めなければがっかりすることもない。期待しなければ傷つくこともない。人間関係がこんなふうに単純明快なら、どれだけいいでしょう。でも、現実は違います。だから、関わり方にも練習が必要なのです。
もし、ほんのわずかな見返りでも望んでいるのなら、それを言葉で具体的に伝えるべきです。理解、配慮、金銭的な何か、せめてもの温かいひとこと……なんでもかまいません。言葉にしなければ、相手はあなたが傷ついていることさえ知ることができないのです。加害者はいないのに被害者がいる、そんなおかしな状況が生まれてしまいます。だから、自分のために能動的になることを恐れないでください。相手が望んでもいないのに、自分だけ優しくする必要はありません。自ら進んで与えた優しさが、相手ばかりか、かえって自分を傷つけることになってはならないからです。
見返りが得られず寂しい気持ちになるくらいなら、あらかじめあなたの望むところを言っておく。そうしたところで、関係が壊れることは決してありません。
他人に期待しては、応えてもらえず傷つく。そんなことをくり返していれば、傷は化膿する一方です。それ以上悪くなる前に、一方的な努力をやめ、自分を見つめ直す時間を持ちましょう。そう、あなたは、あなたを傷つける関係から自分を護るべきです。
本書が、人間関係に疲れた人たちにとって万能の処方箋になるとは思いません。けれど、一粒のビタミン剤のようにいつでも気軽に服用できる”心理カプセル”になってくれたらと思います。相手に依存し執着しそうになるとき、他人の評価に敏感になるとき、みんなから認められ愛されたいという気持ちになるとき、この本をめくって、ほんの少しでも強くなった自分の心を発見できますように。
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