日本のやきもの探訪 窯場の味わいと見分け方・愉しみ方を知る/森由美

出版社名:メイツユニバーサルコンテンツ
著者名:森由美
発行年月:2024年06月
キーワード:ニホン ノ ヤキモノ タンボウ カマバ ノ アジワイ ト ミワケカタ タノシミカタ オ シル、モリ,ユミ
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内容情報
★  「うつわ」の魅力を引き立たせる多様な背景を
  徹底解説。

★ 全国の窯場・産地の見どころや作品の特徴、
  土や釉薬の性質など


◇◆◇ 監修者からのコメント ◇◆◇

日本各地の「やきもの」には、それぞれ個性がある。
その個性を形づくるのは、
それが生まれる土地の風土であり、
やきものが持っている歴史である。

平安時代末から鎌倉、室町という中世は、
やきもの生産が盛んな時代だった。
壺、甕、鉢を焼いた中世の窯跡は、
日本各地に80カ所以上も確認されている。

桃山、江戸時代初期には、茶の湯の流行を背景に、
釉を掛け、文様を描いた陶器が続々誕生。
それらは茶道具だけでなく食器へと展開し、
やきものの活躍は生活道具から、
もてなしの場へと広がった。
さらに江戸後期には、陶磁器の普及によって
各地でやきもの生産が盛り上がる。
藩の主導で製作する高級品、
暮らしに寄り添う日用の器など多種多様。

そうした、それぞれ異なる歴史が各地の
やきものの背景にある。
中世の焼締陶・備前焼、桃山の茶陶・美濃焼、
江戸の民窯・益子焼。
新しいものが生まれれば古いものが消えていく、
とは限らないところが面白い。
それが日本のやきものの多様性へとつながっている。

多くの窯が長い歴史のなかで消えていった。
生産力や流通で競争があったり、
生活様式の変化でやきものが使われなくなったり。
ところが、それらを乗り越え存続する窯、
さらには復活する窯がある。

技術は途絶えるし、原料の土もその土地のものを
使い続けるとは限らない。
それでもなお、やきものづくりの記憶のある場所で、
やきものがつくられ続ける。
思えば不思議なことである。

その土地へ行って、景色を眺め、風を感じ、食べて、
話して、暮らす人々の思いに触れて。
そうして、初めてわかるかもしれない。
謎は解けるのか深まるのか。
でもそこには、きっと新しい発見がある。

さあ出かけよう、やきものの旅!

陶磁研究家
森 由美


◇◆◇ 主な目次 ◇◆◇

☆ 巻頭特集
やきものの町を訪ねる
* 丹波焼 〈兵庫県丹波篠山市〉
* つくり手に会いに丹波焼の里へ
* 見て食べて触れて、やきものの町を歩く
・・・など

☆ 第1章
やきものの基礎知識

☆ 第2章
全国の窯場でやきものを楽しむ

☆ 第3章
ほかにもあるやきものの里