京都三十三間堂通し矢列伝/高□憲昭

出版社名:メイツユニバーサルコンテンツ
著者名:高□憲昭
発行年月:2017年09月
キーワード:キョウト サンジュウサンゲンドウ トウシヤ レツデン、タカヤナギ,ノリアキ
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内容情報
★ 弓道・アーチェリー関係者必読!

★ 江戸から現代まで、
名手たちの逸話で紡ぐ 「不朽の美」。

★ 藩を背負って挑んだ男たち、
永遠のライバル関係、
史実に名を遺す英雄・・・。


◆◇◆ プロローグ ◆◇◆

「通し矢」は、京都三十三間堂(蓮華王院)で行われた
江戸時代の伝統的行事であった。
三十三間堂の西外側の広縁で、
三十三間(約120メートル)の軒下を、
南端に坐って北端まで、強弓で競射し、
一昼夜にどれほど射通せるかの競技であった。
その当時、武士はその藩の名誉にかけて、
腕を競ったものである。

この通し矢は、
もともと中世まで行われた正月の宮中行事に、
その源があるといわれる。
とくに文禄年間、関白豊臣秀吉が、
通し矢を試みたが、
残念ながら満足な結果はえられなかった。
しかしその頃より、
競射が盛んになり、やがて江戸時代に入り、
天下の武芸者が、
その名誉をかけて競争したことは、本書に詳しい。

三十三間堂内の外陣に、多数の掲額があるが、
それは江戸時代盛んであった通し矢の優勝記録として、
掲げられたものである。

この通し矢の伝統を受け継ぐ競技が、
現在全国大会として行われている。

毎年一月の中旬の日曜日に、
京都弓道連盟と三十三間堂本坊妙法院門跡とが、
共催する競射会である。

その年に成人を迎えた青年男女に、
加えて主に全国から参加した有段者と大学生が、
競射する大会である。

高〓憲昭先生の新刊
『京都三十三間堂投資や列伝』は、
歴史ある伝統行事の通し矢の歴史と
その栄誉を担った武芸者たちの顕彰碑である。

しかも、現在競射に用いている
弓と矢の日々進歩を遂げている制作にも光を当て、
その苦労譚を記している。

高〓先生は、日本アーチェリー協会の重鎮で、
日本学生アーチェリー連盟を創立されたり、
全日本アーチェリー連盟の設立に尽力されるなどされている。

スポーツの指導育成の功により、
平成10年には藍綬褒章、又、
平成26年には旭日双光章を受章された。

先生のこのご高著によって、
日本弓道界に対する関心が昂まり、
全日本弓道連盟や日本アーチェリー協会が
ますます発展されんことを期待してやまない。

三十三間堂本坊 妙法院門跡
門主 菅原 信海