内容情報
PTG(心的外傷後成長)という概念を手がかりに、私たちの風土に根差した心の立ち直りと、それを支える心と身体の健康について考察する。
目次より
まえがき
I 心が傷つくとは
1 心の構造
(1)自尊感情が中心にある
(2)自己肯定感かそれとも
2 心を育てる向き合う関係と並ぶ関係
(1)基本的信頼の獲得
(2)共同注意の獲得
(3)自我の確立
3 自尊感情が傷つく
(1)「すごい自分」が傷つく
(2)「ありのままの自分」が傷つく
II 傷つくこととPTG
1 傷つくことは避けられない
(1)形あるものは滅びる
(2)摩擦や衝突は不可避
(3)喪失と人生
2 直接的触れ合いによる傷つきからのPTG
(1)暴力的なもの
(2)隔離的なもの
(3)子どもの自殺予防
3 傷つきからの「成長」
(1)PTGという考え方
(2)金継ぎのようなPTG
(3)生きることはプロセス
III 心の健康とは
1 健康とは
(1)健康とはなにか
(2)健康を維持するための三つの段階
(3)心の便秘と心の下痢
2 生産的な対人関係
(1)適切な「処理」
(2)「一見うまい」関係と「本当の」関係
(3)対人関係の二つの基本型:向き合う関係と並ぶ関係
3 対人関係の距離と身体性
(1)五感の確かさと距離
(2)身体性というもの
(3)個人空間
IV これからの心の健康とPTG
1 関係性の混乱に対処する
(1)オンラインの対人関係
(2)身体性をどう取り戻すか
(3)「向き合う関係」と「並ぶ関係」をどう実現するか
2 心の健康とPTG
(1)心の健康と「心の低温やけど」
(2)「心の低温やけど」からPTGへ