内容情報
経済活動の複雑化・国際化、また商法や会社法、そして会計基準の整備等に伴い、法人税法の規定も毎年のように改正を重ねており、複雑化している。
そのような状況の中で本書は、現行の法人税法の項目のうち、法人の各事業年度の所得の金額の計算上基本となる事項を抽出した上で、必要最低限の調整事項について解説している。また、法人税法の規定ではないものの、主として政策的な理由から租税特別措置法に規定されている交際費等については、一般企業が通常の営業活動を行う上で欠かせない費用であることから、当該交際費等についても取り上げている。
初版の刊行から3年を経過した今回の第2版では、初版の方針は継続しつつ、令和6年度の法改正を反映させた。また、改正があった項目の適用時期も考慮し、法人税関係の規定だけでなく、対比すべき会計基準等も更新した。
法人税法を学ぶにあたって、規定のみでなく、そのベースとなる会計処理等の考え方も理解した上で、法人税法上の「別段の定め」について学習をしたいと考える読者を想定して、設例や事例も交えて分かりやすく解説している。法人税法の初学者のみでなく、最新の法令等に基づく考え方を改めて学習したい方にもおすすめしたい。