内容情報
●AI(人工知能)、の普及、ロボット化による雇用破壊が注目の的です。オックスフォード大学研究者の「労働人口の47%は代替される」という分析結果が衝撃をもたらし、世界中で雇用の未来に対する懸念が一気に高まりました。だが、それが本当なのか? 本書は、世界にも例がない、企業への広範な調査、先行しているドイツの調査研究などを通じて、AI、ロボット、IoTによる雇用へのインパクトを明らかにします。結論は、喧伝されている見方とはかなり違うものです。
<雇用減の極端なインパクトはない>
大部分の職は自動化されても人間がこなす部分が大きい。
<雇用は全体として増え、働き方が変わる。雇用の二極化が進む>
IT関連、データサイエンス分野では雇用が増加、製造・物流などでは雇用が減少。中間層が大きな影響を受ける。
<自動化に前向きな日本企業。ルーティン職は自動化>
雇用は専門職・技術職で増加、事務職では減少する。
日本では悲惨な雇用の喪失は起きない可能性があるが、問題は、データサイエンティストなどの専門職の人材不足であり、高スキル人材の育成です。拡がる所得格差を縮小するための所得再配分の強化が必要になることを明らかにします。
●本書の特色:ドイツはじめ世界の先進的な研究をもとに、日本企業へのヒアリング、中堅・中小企業も含め1万社へのアンケート調査に基づき、バランスがとれ、なおかつリアルな展望を描き出します。